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□ただ、愛しくて。[短編]
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「おはようルカ。随分と早起きだね」

「レンくん…。昨日、何処にいたの…?」

携帯の向こうから聞こえてくるくぐもった声。
その声は震えていた。

「昨日?家にい「嘘!!」

言い終わる前に否定された。

「昨日、街にいたわよね。可愛い女の子と一緒に。…私見たの。」

…どうやら見られていたらしい。

「あぁミクは友達だよ。彼氏にドタキャンされたらしくて、暇潰しに出歩こうって。」
「友達…?レンくんは友達とホテルに入るの…?」

そこまで見られていたのか。

「妬いてくれたの?嬉しいな。安心して、何もしてないよ」

「嘘よ…」
ルカの声は涙ぐんでいた。
「嘘じゃない。」

強めに言う。

「僕にはキミだけだよ。…愛してる、ルカ。」

「…そう、起こしてごめんなさい。おやすみ、レンくん」
「おやすみ、ルカ。」
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