眼鏡

□七夕
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「本日、平成24年7月7日10時、本社会議室にて取締役会を開催する。出席取締役は取締役佐伯克哉、取締役御堂孝典。取締役全員の出席により、本会は適性に開催された。」

御堂の最奥を穿きながら、俺は議事録を作る為に読み上げた。
キッと一瞬、キツイ光がその紫暗の瞳に浮かぶが、俺の突き上げた動きに、すぐに潤んで消えてしまった。

「第1号議案 定期株主総会の開催時期について…。」

俺は淡々と議事を進行させていく。

眼下で、意識が朦朧となりながらも、未だ理性を手放さない強情な恋人を見やる。

快楽に耐え様と、俺から顔を背け、指を噛む仕草が、俺の嗜虐心を煽る。

「第3号議案 今期決算報告の件について…、ほら、御堂!」

下に組敷いていた身体を、反対に、俺の身体を跨ぐ形にする。
グイっと、いきなり体制を変えられ、先程とは違う刺激に、御堂は、懇願の視線を向ける。
そうだろう。御堂は俺に見上げられるこの体位が苦手だから。
だが、責める手を緩めず、報告を促すように、強く、乳首を摘まみ上げた。

ビクッと、強張る身体。

許さず、揉みしだく様にして引っ張る。
か細い悲鳴と、痛いほど締め付けてくる後孔が、御堂の身体が痛みを快楽に変換させて悦んでいるのだと、教えてくれる。

「楽しんでばかりいないで、ちゃんと報告してくださいよ。クックッ。」

「ぁ…、こ…今期…っ!ああぁーー!」

健気にも、ちゃんと答えようとする御堂の話を折るように、俺は腰を、思い切りグラインドさせる。

「…ゃ、止め…」

「御堂さんの報告が終わらないと、閉会されませんよ。」

「!!」


その後も、俺は御堂の報告を邪魔をし続け。閉会時間は、とんでもなくあり得ない時刻になってしまった。





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