眼鏡

□おもちゃ
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『君は、少しは受け手の気持ちを考えたほうがいい。』

そう御堂に言われてしまった。
確かに俺は、御堂に対する執着は尋常ではないと自覚している。何せ監禁、凌辱までしたくらいだ。

御堂も、俺の気持ちに応えてくれてからは、少しは落ち着いたと思っていたが、そう思っていたのは自分だけだったようだ。

「俺はいつも、御堂さんの事を考えていますよ。」

そう言って事が終わった後の、気だるそうに投げ出された身体に手を伸ばす。

「な、やめないか!」

佐伯の手を退けようと、腕を顔の前に振り上げる。
今触られてしまったら、どんなに疲労していたとしても、私の身体は快感を掬い取ってしまうだろう。
私を高みへと追いやるすべに手練れた男と、飼い慣らされ、僅かな刺激にも反応してしまう私の、身体…。

「…っ…ぁ、アァ…!!」

疲れて投げ出された身体に佐伯が手を這わす。
私の意思とはまるで別の生き物のように、感じ、悶える。

連日のセックスに加え、まだ週の半ばだという事もあり、流石の私もつい口調が強くなる。

「佐伯!君は受け手である私を、少しは気遣うという気持ちはないのか!?」

手を止めた佐伯が、私を見詰め、
そして…

「フッ、貴方だけに辛い思いはさせません。」

「…ハァ!?」

一拍置いてから『意味がわからない』と眉間に皺寄せる私の目の前に出されたのは、双頭ディルド。

「俺も一緒に感じますよ。」

そう言って口角を上げる佐伯に、頭を抱えたくなった。





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