闇の末裔
□悪戯
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「クックッ、良いですね、ゾクゾクしますよ。その眸ーー。」
邑輝は、巽の反応に満足し、口元を吊り上げた。
悔しくて背けた巽の耳たぶを口に含み、甘噛みをすると、躰が一瞬強張る。
殊更、甘く耳元に囁いて、巽の理性を溶かす。
「さあ、魅せてください。貴方が達くところを。」
「!そ、んな…無理…」
「大丈夫、貴方なら…。」
耳孔を、舌と蕩ける様な優しい声音に犯されーー、
何時まで経っても解放されない熱に、躰も理性もぼろぼろにされてーー、
巽は涙を流した…。
その涙の後を、くちびるで拭ってやりながら、頚から肩、鎖骨と、赤い華を散らしていく。
「あっ!あ…ああぁーー!」
胸の飾りを引っ張られ、捻り潰す様に、弄られて。
巽の熱が弾けたーー。
ずっと塞き止められていたものが、一気に流れ出て、脱力した巽の躰がベッドに沈む。
それでも、躰の芯は熱を持ったまま、燻り続けていた。
「ほら、ココだけで達けたでしょう?貴方はとても淫乱だからーー。」
邑輝は、巽の蒼い眸の中に、情欲の焔が燻っているのをみてとると、
どくんどくんと、放出の続く巽自身に手を掛けた。
「はぁ…っ!」
もう巽の理性は、邑輝の手練れた手腕により、情欲の波に飲み込まれ、最早、本能のまま快楽を追い求める獣になっていた。