Kanon
□君去りしのち
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朝、いつものように目を覚まし、学校に向かう。
4月にはいって、春休みも終わり学業が再会された。
香里は、新学期とともに引っ越していった。
何の別れの言葉も告げずに、
アイツらしいといえばアイツらしかった。
北川はしばらくの間、嘆いていたけど…
いつの間にか、いつか探し出してみせると意気込んでいた。
俺はそんな中で、笑っていた。
栞との約束を守るために、
もう、泣かないと決めた。
あの日の自分自身に誓った。
そして、たった一言。
栞の言葉を胸に残して、
俺は、幸せを目指していた。
『祐一さん…』
名前を呼ばれたあの後…
あのときの言葉、今なら絶対に言わせないぞ。栞
彼女が俺を思って言ってくれたであろう言葉。
その言葉は、俺を勇気付ける。
そしてその一言は、あのときの俺にふさわしいものだっただろう。
『嫌いですっ』
〜Fin〜
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