long novel

□smooch!04
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沖田はその格好を崩さないまま、鏡の中に映る土方に体を硬直させた。
その表情は怒気を含んでいて、先程まで会いたいと思った恋人の姿なのに消えてしまいたいと思った。土方はコツンとわざとらしく足音をたてながら沖田の背後にたつと、その手首を掴んだ。そして中へと入っている指の根元までなぞると、先を促すように動かす。すると粘着質な音が鳴って、沖田は慌てて抜こうとする。


「ほら、一人でするつもりだったんだろ。やれよ。」
「…ゃっでさ、ァ…。」


冷たく言葉を捨てるように言われて、沖田は縋るような目付きで振り向いた。けれど土方はそれに答えてはくれず、見下ろした状態のまま沖田の中に入った指を動かした。


「やっや、だ…!」
「やっと見つけたと思ったら、こんな所で一人でしてやがるとはな。」


ぐちゅ、ぐちゅ、ゆっくりと動かされるので音がゆっくりと響くようだった。それだけの動きなのに愛液は更に滲んでは太股を伝い、床へ染みをつける。沖田は首を振って、気持ちいいなんて感じたくないと否定するように嫌だと口ずさむ。
土方は小さく舌打ちをして、沖田の指を抜いた。そして自分へと向かせると、その体を目一杯に抱き締める。背骨が軋むほど強い力で、頭を掻き抱く。


「俺が何で怒ってるのか…わかってんだろうな?」
「…他の奴と、ヤったから…?」
「誰にヤられた。」
「…攘夷志士の男と、神山と、バカ皇子。」
「あの男…取調べ終わったら俺が叩き斬ってやるっ。バカ皇子に会ったって事は戻り方わかったのか?」
「…はい。」


抱き締められたままなのでくぐもった声のまま沖田は答えるが、この状態で話すのは耐えられなかった。あの媚薬入りのローションの力は相当なもので、指をいれていたそこはひきついて求めている。もう一日で何度も行為をしているのに、まだ収まらない体に嫌気がさしながらも、半分は浅ましい気がして言えずにいた。
だが土方が沖田の体の変化に気付かない筈もなく、女の体をしっかり腕に閉じ込めながらするりと背筋をなでた。それだけでびくりと震える体にごつりとした固い物を感じて、土方はエプロンのポケットに手を伸ばす。


「…これ、なんだ?」


土方は低い唸る様な声を上げて、そのいやらしい機械を沖田に見えるように上へ上げた。それは先程までハタに弄ばれていたバイブで、持ってきた覚えのないそれがどうしてポケットの中に入っていたのかわからなかったものの、使っていた事が見てすぐにわかる程てらてら濡れて光っていた。
沖田はすうっと額から顔が青褪めていくのを感じて、土方を懇願するように見上げる。上手く答えられない唇が戸惑うと、土方は沖田の太股を掬って洗面台へと上げた。子供用に低く設置してある洗面台の鏡に、下着をつけていた沖田の恥部が露になる。


「やっやめ!」
「ここに、攘夷志士の野郎と神山とバカ皇子の突っ込まれて、挙句にこんな玩具まで突っ込まれたのか?こんなに濡らしやがって、まだたりねーのか?」
「やっあああっ!」


苛立っている土方は声を荒げてバイブをそのまま秘所へと突っ込んだ。濡れたままのそれはあっさりと入り込み、尚更土方の怒気を煽る。根元までぐっとバイブを挿し込むと、沖田は気持ちよさそうに目を瞑って背をそらす。土方は体が倒れないように腰を抑えて、無理やり鏡へと顔を向けさせた。
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