地球

□小話
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高く積み上げられた書類を終わらせたばかりの深夜。



嫌な予感というものはどうにも当たりやすいのではないだろうか・・・。







安息の眠りに包まれそうな時に事件は起きた。





「おはよう極卒!」


「おやすみなさい」



きっと耳に届いた声も視界に入った姿も疲れ故のものだ。

そういうことにしておいて下さい・・・お願いします。



「酷いな極卒、愛しの将軍さまさまが来てやったのになんだ」


「時間帯を考えてください」


「深夜だろう?」


「それが分かるなら帰って寝てください」


「だって暗闇が恐いんだもん」


「もんとか付けて嘘吐かないでください」


「うん、ごめん。嘘」



テヘッとかやる目の前の人が睡眠不足の僕にはもう、いっぱいいっぱいです。



「なんなんですか、こんな時間に」


「暇だったから」


「帰って寝ろ」


「上司に命令形かっ」



上司とか色々抜きにして・・・アンタ馬鹿だろ。




「僕は眠いんです!」


「私は暇なんです!!」


「ひつじでも数えてください!」


「やりました!むしろ柵越えやらせる前に撃ちました!」


「もう!トランプでもやっててください!」


「その手があったか!」





そう言うと来た時と同じように扉を勢い良く開けて颯爽と帰っていきました。



正直あの人精神年齢が気になります。




しかし、それ以上に睡魔が強かったので僕は早速と深い眠りにおちました。
















次の日の朝、将軍の部屋の扉を少し開けて覗き込んでみると、将軍は一人二役でババ抜きをやってました。






「クスクス・・・馬鹿だなぁ・・・それジョーカーだって・・・クスクス・・・」







なんか、独り言とクスクス笑いが恐かったので見なかったふりをして、僕はそっと扉を閉めました・・・。










end









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