朧月夜。の置き場
□04.
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結局、ろくに話もせずに、
星野のマンションへと到着してしまった
―――うさぎと星野。
気まずいまま、
人目につくとまずいからと、
そのまま部屋へと向かった。
勿論、はるかやみちる達も一緒に。
「……大気と夜天、どんな顔をするだろ・・・・。」
仲間の驚き理解ができないと嘆く顔が容易に想像出来る。
その顔のおかげといってはなんだが、
星野は1人で考えた妄想により、
少し、落ち着きと自分らしさを取り戻した。
チーーンッ………。
人数が多くて少し息苦しかったエレベーターが、
目的の階への到着を知らせる。
ワンフロア一室のそのマンションの廊下は、
一面がきらびやかに飾られていた。
高校生のころこそ、
その高級そうな風景に驚いたものの、
今は、一国一城の主であるうさぎは、
さもなにもないような素振りをする。
そんなうさぎの姿に、
いつ来ても驚いていたうさぎを思い出して、
星野は少し沈んでしまった。
やっぱり・・・変わってしまうんだな……。
少しの違いでも、
そう見てしまう自分に叱咤しながら、
落ち込んでしまっていた。