朧月夜。の置き場


□08.
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「ふぅ、まこちゃん!
相変わらず美味しかったよー。」


「ほんと、もう才能よね。」




騒がしくしながらも、
皆で食べる夕食は終わり、口々に作ってくれたまことへの感謝と賛辞を贈りながら、
片付けを始めていく。



「あ、片付け位ならわたしが……!
木野さん達は作るのを頑張って下さいましたし。」


「そんな、いいですよー。大気さん!
色々散らかしちゃったから、私がやります。」


「普段は大気さんが家事をされてるんでしょう?
こういう時位は甘えちゃって下さい。」





さっさと片付けに取り掛かろうとするまことや亜美に、
大気は気を使ったつもりだったが、
逆に気を使わせてしまい、
それ以上は押すことも出来ないと悟って、

「じゃあ、お言葉に甘えさせて頂きます。」
と言って、キッチンを後にした。



今まで食卓を囲んでいたリビングに戻れば、
美奈子やレイも残りの片付けに精を出している。


夜天や星野はどうしたのかと見やれば、
夜天は優雅に食後のコーヒーを啜り、
星野は手伝おうとするクイーンを、女の子達からの命令で必死に止めていた。




「クイーン、何もなさらないで下さいよー。
クイーンをこき使ったなんて知れたら、未来の私はどうなるか……、その前に、現在のはるかさん達に叱られちゃいます……!」


よっぽと恐ろしそうに言う美奈子に、
クイーンはそこまで言われてしまったら何も出来ないと断念したらしく、
星野に導かれて大人しくソファに座った。



大気はその光景にくすっと小さく笑みを溢して、

星野とクイーンが座る場所から少し離れた所に腰掛ける。




結局、準備も後片付けも彼女たちに取り仕切られて、
男達とクイーンはただ小さく固まっているしか出来なかった。


「皆さん、今日はお世話になりました。」


片付けも終わり、皆がコーヒーを飲みながらまったりしていると、

クイーンが改めて礼を言った。



その様子に皆は気にしないで下さい、と軽く笑みを溢しながら言い、
食事の時にあった喧騒など無かったかのように、
穏やかに談笑しながら、皆、ゆっくりとした時間を過ごした。





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