BOOK
□ネガイボシ
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あの時、一緒に願いをかけたあの星を、今キミも見ているのだろうか…
:*:・ネガイボシ・:*:
「お〜い、手塚〜!」
今日の講義が終わり、キャンパスを出ようとした時、後ろから丁度声を掛けられ、俺は足を止めて振り向いた
「大石、どうした?」
「手塚、今夜暇か?」
「今夜‥? 随分急だな…。何かあるのか?」
「ああ、ほら、今日は七夕祭りがあるだろう? 今朝、皆で話してて行こうっていう事になったんだけど…」
「‥悪いが、今夜は用事があるんだ」
『そうか、なら仕方ないよな』と、苦笑いをしながら、『忙しいのに引き止めて悪かった』と言う大石に、俺は罪悪感を感じながらも、その場を後にした