心の精霊

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『はー…、死ぬかと思った』


「大丈夫…?」


少年の立つ円形の隣りで止まると心配そうに声を掛けくれた



ドゴォーン!!

『「ッ!!?」』

『(なっ!?、何?!)』



いきなり爆破の音が聞こえて私達は素早くその音がした方、前を見た


すると、先ほどの女性が爆破したことによって開かれた通路に入ろうとしていた



「待って!」

少年が女性に走って近づき呼び止めた


女性は振り返り少年と駆け寄る私を見て人差し指を立ててシッのポーズをした


「危害は加えない。静かにしていれば、な」

と、それだけ言って女性は私達に背を向けた


「その先は研究所だよね…?、君は一体…?」


少年が問いかけると女性は素早くに両手を動かした


『っ!、危なっ…!!?』


女性の動きが精霊召喚だと解ると私は動いた


……まではよかった


『ゴボッ…〜ッ!?』


術は見事に前に出た私に当たり水球の中に閉じ込められた


「え!!?、っ!(ブンブン!!)」

「!、まさか危険を承知で飛び込んでくるとは…」


私を解放しようと口を抑えてジェスチャーする少年と少し頬が緩めて感心している女性



『(カッコ悪すぎる…って…死んじゃう、かも…)』


「君が静かにするなら仲間は解放するが、どうする?」

「!(コクコク)」


女性の交換条件に少年は何度も頷いた



『……プハッ!、ごほっげほ…』


「咳は…ま、大目にみよう。君達は、そこで何をしていた?」


「……喋っても?」


少年が聞くと女性は頷いた



「僕は、その…この人が気になって」


『私が?、ぁ…私は落とし物を拾おうとして…』


「……」


女性は答えを聞くだけ聞いて背を向けた
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