緋色の歯車

□episode,2
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「アルミン、こいつら壁の外から来たんだぜ!」

エレンの声がけにうつ向いていたアルミンが顔をあげる。

「え、本当?」

「壁の外っていうか、壁のない世界から…かな」
チータが訂正するように言う。

「壁のない世界…それって、どんな世界!?」

「そ、そうね…」
イヴが海や山、都市覚えていること全て話した。


「そんな世界が…」
ミカサも目を大きくして驚いていたようだった。

「すごいよ!イヴたち!それが本当なら……行ってみたいなぁ」

「アルミン…俺もだよ!」
エレンが賛同する。

「んにゃ皆で行こう!…っていうか、ホントにここは壁で囲まれてるんだね〜」

ミアが辺りを見渡す。

「疑問なんだけどさ、巨人が壁の外にはいるんだろ?本当に入ってこないのか?」

確かめるようにチータが言う。

「巨人は壁が築かれてからこの百年、入ってきていない…だったかしら?」

昨日イェーガーさんが謂ってたわよね?とイヴ。

「なんか腑に落ちない…」

チータ納得できない、というようにプイッとそっぽを向く。
それに、と続ける。

「あたし、あの壁は…いつか破壊される気がする…」

「「「!!!」」」
チータの発言にアルミン、エレン、ミカサは目を見開く。


「巨人が壁を壊して、街に入ってくる…でもそれは…ありえることだよ…」
アルミンは息を飲む。

「…兵士たちや街の対策はなってない、これじゃあイザってとき何もできない…よな」
エレンは拳を握りしめる。

「エレン…」
ミカサはそんなエレンを心配そうに見つめる。


カンカンカン!!
耳の奥に響くような鐘の音が辺りに響いた。
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