緋色の歯車

□episode,3
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エレンとミカサ、アルミンにまた後でと告げて3人は街の図書館へと向かった。


「予想以上よ…ありえない」
イヴは巨人に関する本を片っ端から棚から引っ張り出す。


「…すごく、怖かった…」
本を受け取りながらミア
は涙を溢す。


「こんなことが…あるんだな」
戦闘術に関する本を読みながら先程の調査兵団を思い出すチータ。


一通りこの世界の歴史を理解すると疲れたのかイヴ以外はイェーガー家に帰宅した。

「おお、お帰り。」

「二人ともお帰りなさい。あら?イヴは?」

エレンの父は既に帰宅していた。

「暫く図書館で寝泊まりするそうです」
チータが信じられないといった表情でエレンの母に告げた。

「そうか、イヴは勉強家なんだね」

嬉しそうに笑うエレン父。

「イヴは多分図書館の本全部読みますよ…」

チータがまたもうんざりした表情になった。

「それは、すごいなぁ!」
ハッハッとエレン父は紳士的に笑った。

「…エレン、なんか怒こってない?」
ミアがエレンの機嫌が悪いことを察した。

「エレンが調査兵団に入りたいとか言うから大目玉くらったのよ」

「ちょ、ミカサ!何度も言うなよ!」

((そんなことがあったのか…))

「エレンはなんで調査兵団に入りたいの?やっぱり英雄とか言われてるから?」

ミアは遠慮せず直球で質問する。


(ちょっとはオブラートにつつめよ…)
チータはエレンとエレン父母が怒るのではいかとひやひやしていた。

「そりゃあ、それもそうだけど…やっぱり壁の外に行きたいからだな」

エレンは直球クエスチョンに躊躇わず答えた。

エレン母と父は黙ったままだ。

「何で?今日も見たよね、壁の向こうに行った人がどうなって帰ってきたか…」

ミアはエレンの答えに眉をよせる。

「今の家畜みたいな生活は嫌なんだよ…」

今にも泣きそうなエレン。

「巨人…戦闘に優れた調査兵団を簡単に食い殺してしまう。だけど彼らにとって人類を捕食することは嗜好。つまり本髄は殺戮にある…ただいま」

いつの間にか帰ったのかリビングにイヴがいた。
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