小説
□悟飯が失恋したーっ!!!
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最近、悟飯の様子がおかしい…
ここニ三日前から、元気がなく修行にも勉強にも身が入っていないようだ…。
今日も神殿に皆集まって修行をしている中、悟飯は調子が乗らずフラっとどこかに行ってしまった。
俺はカツカツと音を立てながら少し早足で悟飯を探す。
いた。
悟飯は神殿の階段に腰をかけて一人俯いていた。
「悟飯」
「…ピッコロさん…」
声をかけると悟飯はこちらを向いたが、すぐにまた下を向いてしまう。
……困った。
俺も悟飯の隣に腰をかけた。
「……どうしたんだ?最近、元気がないぞ。何かあったのか?」
「え…」
「?」
悟飯が俺の言葉に再び顔を上げて少し驚いたようだった。
「…どうした?」
「……はぁあああ〜〜〜〜」
「?;;」
とてつもなく大きな溜め息をつく悟飯。
俺は何か変な事を言ったのだろうか…?
「悟飯…?」
俺が悟飯の顔を覗くと悟飯は口を開いた。
「僕はですね、失恋しちゃったんです。」
「シツレン…?」
聞き慣れない単語に俺は戸惑った。
神の知識の中から必死にそのワードを探す。
そんな俺の様子を見て、悟飯は横目で冷たく言った。
「どうせピッコロさんにはわかりませんよ…。僕の気持ちなんて……。」
「い、いや『失恋』てあの、確か自殺したり、殺したりするアレの事だろ…!?;」
「……あーー……
ありますね…。そんな事も……。」
確か、『恋愛』に関する事だった。
俺には分からない感情だが、確かに人間にはそれは凄まじく大変なことらしい……。
俺は再度確認するべく恐る恐る尋ねてみた。
「し、『失恋』したのか…?;悟飯…」
「だから、そう言ってるじゃないですか。」
た
大変だぁああ……!!!;;;;
「悟飯!!;;大丈夫か!!!気をしっかり持て!!!;」
俺は思わず悟飯の肩を掴んでガクガクと揺すった。
すると、悟飯はだらんと首を垂らし俺に体を預けて
「僕もうダメかもしれません…。」
と言う。
うわぁああ!!;
このままでは悟飯が死んでしまう…!!;
俺は悟飯を離して立ち上がった。
「悟飯待ってろ!!!;俺がなんとかしてやる!!!;;」
「はぁ。」
「だから、死ぬなよ…!!?」
「はい。」
「殺すなよ…!!?」
「はい。」
その言葉を聞いてから、俺は駆けだした。
どこに行けばよいかも、何をすればよいかも分からんが…。;
。