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□クリスマスの夜の話
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「ねぇデンジさん、君の趣向は末期だと思うんだけど気のせいかな?」

ソファに深々と座るデンジの前でお披露目をしているヒョウタは頭を抱えた。
何度目かわからない敗北をしたヒョウタは悔む暇も与えられることもなく“罰”を食らっていた。これを着て少し奉仕してくれるだけでいいんだ、何て言われたがもうやることなんて目に見えている。渡される袋の中には決まって女物の、それも“イメクラ”何てところで女性たちが着ているような際どい服が入っていた。

「いいんだ。男のロマンってやつ、君だって男なら分かるだろう?」
「いや、分かるけどそれは女性が着るからこそであって、僕が着るんじゃ意味無いと言うか、なんと言うか・・・」

フッ、と得意げに笑うデンジに思わず殴りかかりたい衝動に駆られたがせっかく着たのだ、せめてデンジを落としてやろう。ヒョウタはスカートの端をヒョイと摘んで見せた。何度も女装させられているせいか、慣れた手つきである。

「ヒョウタ、見えてる」
「こんなに短いんじゃどうしようもないって・・・。」

既に立ち上がった自身はスカートの縁を持ち上げていて、正面のソファに陣取っているデンジからはスカートの中身が全て見えていた。前を隠そうと前の生地を伸ばすと後ろが持ち上がるような気がして結局少し立ち上がった自身を手で覆うように被せた。今回の服装はサンタクロースの服なのだが下着が隠れるか隠れないかの長さなので歩くことも危い。ヒョウタはデンジの視線を感じていたがどうすることも出来ず、ただ立ち尽くしていた。
そんな心情を知ってか、デンジはヒョウタの腰に手を回し引き寄せた。ヒョウタは自然に膝立ちでソファに座る彼の足を跨ぐ格好になる。

「もうどろどろじゃないか。まだ何もしてないぜ?」
「う、うるさい、そんなにまじまじ見ないでよ!」
「うわ、えっろ」
「ちょっいきなり、やめっ・・・さわっ、ないでよ・・・っ」

いきなり下半身に伸びてきた手は下着の中に入り込み、ヒョウタのものに触れる。そのままその先の陰嚢を手で覆うと指先を使いやわやわと揉みしだく。あらぬ声が口から漏れ、慌てて口を手で塞ぐヒョウタを見て思わず笑みがこぼれた。
慌てて距離をとろうとデンジの肩を押そうとするも力が入らないせいか彼の手からは逃げられない。下着に入り込んだ腕をどうにかしようと張りつく指を剥がそうとするも自分の指さえ自身に刺激を与えてしまってどうすることも出来なかった。

「暴れるなって・・・一応罰ゲームなんだから誘い文句の一つでも言って欲しいんだが・・・何なら縛るプレイとかしてもいいんだぜ?」
「それはいやっ・・・いう、いうからぁっ・・・てを、はなし・・・っっっあ!!!」
「いでででっっ!おい、ヒョウタ、おまっ俺、頭がっ・・・」

行き場を無くした快楽を処理し切れず、ヒョウタは思わずデンジの頭に手を回し渾身の力で締め付ける。仕方なくデンジはヒョウタの下着から手を取り出すと、ヒョウタの荒い息遣いだけが部屋に響いた。
少ししてヒョウタの胸板しか見えなかった視界が段々と広がり、ヒョウタの快楽に揺れる眼が見えた。

「ん・・・はぁっ・・・はぁっ・・・デンジさ、・・・」

しかしそれはデンジを見ておらず、彼の離れた右手を見つけるとそこに左手を絡ませ静かにヒョウタの後孔へ導く。そしてようやく目が合った。

「・・・・・・解してきたから・・・多分、大丈夫・・・」
「・・・それで?」
「ぇ?・・・」

ヒョウタの声に聴こえないフリをして、デンジはヒョウタの言葉を待った。ヒョウタの左手に力が入る。

「・・・・・・いれて、ほしい・・・です」

少し虐めすぎたようでヒョウタの頬に涙が伝う。そんなにするつもりはなかったのだがデンジのちょっとした悪戯心と言うやつだった。しかしヒョウタは彼のそんな面も知っているので咎めることはしないだろうが。

「・・・もう少し可愛いのをお願いしたいんだが・・・まあいいさ。」

念の為、と指を入れると確かに解れていたので、これまた悪戯心で前立腺を指先で軽く掠めた。「ぁ・・・」と小さく喘ぐヒョウタを尻目にデンジは指を後孔から抜きとり、ヒョウタ仰向けにソファに寝かせた。
膝の裏に手を回すように促すとデンジは自身を下着から引き上げた。ヒョウタの痴態を間近で見ていた彼のペニスはこの上ないほど上を向いていた。慣れた手つきで避妊具を被せるとすぐさま後孔へと穿つ。

「ぁっや、あっ・・・!!」

今までとは比でない声がヒョウタの口から漏れた。何度か身体を重ねていたからか初期の頃より大分緩くはなったがやはりまだきつい。しかし限界に達していたデンジにはどうでもいい事でひたすらに突き上げた。足は胸まで引き上げられて、ヒョウタの場所からも接合部が見えるほど臀部が持ち上がっていた。しかしヒョウタには気にする余裕もなく奥まで入るたびに擦れる前立腺への刺激に言葉を無くし、ひたすら喘いでいた。
いつの間にか膝の裏に置いていた腕はデンジの首へと回っていて、お互いの息遣いと穿つ音だけが響き渡っていた。
ふと、どちらとも無く口付けが交わされる。

「あっ、イ、く・・・!!」
「・・・っ・・・!」

ヒョウタの腹に張りつくほど立ち上がっていたペニスから勢いよく精液が飛び散る。頭の位置が低かったからか、勢いが強かったからか、精液はヒョウタの腹や胸は勿論のこと、顎の辺りまで飛び散った。
それに遅れてデンジもヒョウタの中で果て、ヒョウタの肩へ頭を落した。

ーーー

「・・・はぁっ・・・デンジさん、よごれ、ちゃったから、はなれて・・・」
「っ・・・ああ・・・」

デンジは上体を離しヒョウタから自身を抜き、避妊具を外すと遠くのゴミ箱へ投げた。上手くゴミ箱へ入ったのを見届けてから視線を戻し、そして固まった。

無防備に晒すヒョウタの身体は精液に塗れ、衣装も張り付き下着すら外さず行為を行ったため、側面にずらされているものの、こちらもぐちゃぐちゃ。ヒョウタはまだ快楽に浸かっており肩で息をしながらぼんやりと天井を眺めていた。

デンジは思わず生唾を飲んだ。
・・・この後のことは言うまでもない。



20171225

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