デンヒョウ

□他人以上友人未満
1ページ/1ページ



いつの間に恋をしていたなんて誰が想像しただろう。


―――

「ちょっとデンジさん!!いい加減来てください!」


リーダー会議が開かれる度ナギサに足を運んでくるヒョウタはいつものように怒鳴り付けてきた。相変わらずよくここまで来るよな、と思ったがあえて口には出さないでおいた。


「だから行かねえって。面倒くせえし、なにより俺は今の運営状況に満足している。」


俺がいくらやる気がないように見えても俺は挑まれたら正々堂々戦うし、ジムトレーナーにも給料を払っている。停電を少し起こしてしまうこと以外はしっかりこなしているはずだ。だから他人にとやかく言われる筋合いはない。


「あなたが満足していても…」

「あー分かったって。」

「分かっていない。だからこうして僕が来ているんでしょう!?」

「…眠い。」

「はぁ…全くあなたは子供ですか!?まあいい、次は来てください。」


言うだけいったと思ったら溜め息を吐き背を向けた。きっと諦めたのだろう。


「もういいのか?」

「もういい!!」


捨て台詞のように吐き捨てそのまま入り口に消えていった。
さっきまで口が乾くほど言い合いをしていたのに今では口すら開かず腰を下ろしている。それが何だか物足りなくて、面倒くさいとか思っていたのに何だか変な気分だな。



他人以上友人未満



よく分からなかったけど、もう少し純粋にこの関係を楽しんでいたい、そう思った。


―――――
さようなら、平和な日々よ。←これの続きっぽく書いてみました。

20121112

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ