ダイミク

□僕の恋人はナルシスト
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ルネジムの上空に着いた。
カレンダーで言うと8月に分類される今日は日差しが照りつけいつも以上に暑く感じられた。
いや、もしかしたら山に囲まれた街だからここまで暑く感じるのだろうか。


「ミロカロス、"みずあそび"。」

聞き慣れた声と共に大量の水が弧を描いて降り注いできた。
ゆっくり地上付近まで下降してもらうとやはり彼……ミクリがミロカロスと共にジムの前に立っていた。
僕はタイミングを見計らって地面に降り立つ。


「随分、迷惑なお出迎えだね。」

「おや、あなたのエアームドは気持ち良さそうに浴びていますが。」


今まで直射日光を浴びながらもトクサネから僕を運んでくれたエアームドは気持ち良さそうに水を楽しんでいた。


「僕は暑くない。」

「見てるこっちが暑いんです。真夏までスーツなんか着て…。」


呆れ気味に息を吐き出すと手に持っていたバスタオルを僕に投げる。


「これは僕のポリシーなんだ。」

「暑苦しい、そんなポリシー捨ててしまいなさい。」

「それじゃあミクリも長袖止めてよ。」

「…は?」

「君だって暑そうだよ。こんな真夏に長袖なんか着て。」

「私は寧ろ着なくてはならないのです。」

「何で。」


彼は躊躇うことなく言った。


「私は美しいから…」


肌を出すことは罪なんです。


僕の恋人はナルシスト


堂々話す彼に僕ははぁ、と言うことしか出来なかった。

20120830

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