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□amazing・・・
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『僕を好きになって下さい』
そう言って新妻先生は、たくさんのキスの雨を降らせる。
「…ふ、あ…」
触れるだけのキスは、いつしか新妻先生の舌が侵入して、濃厚なものへと変貌を遂げていた。
身体の力が抜けそう…
キスってこんなに凄かったんだ……
チュ…、
つい、と離れる二人の唇。
この状況に、嘘なんかつけない。
好きになって下さい、なんて。バカ。
私の心は既に────
「…だめ、」
「え…」
だめ、です?……
新妻先生の顔から一気に生気が失われていく。まるでこの世の終わりかのよう。
バカ…だから違うんだってば……
「…新妻先生は何を考えてるのか解らないところがいいんです」
私の言葉に、新妻先生はキョトンとしている。
「…だから…、そんなハッキリ、好きだなんて、言わないで……///」
私の、気持ち、誤魔化せなくなるじゃないか────
小さく呟くと、新妻先生は暫くキョトンとした後、
あちゃーΣと掌で自分の丸出しの額をペシッと叩いた。
私が吃驚していると、新妻先生は短く切った前髪をぐしゃりと、かき上げながら
「…つい、感情を露わにしちゃった、です///」
今更ながら照れるように、はにかむ新妻先生に、私はクスリと微笑んだ。
そして今度は私が、
「私の心はもう既に、新妻先生に向いていますよ///」
素直に自分の想いを伝えた。
本当に、告白してすぐにキスだなんて、新妻先生にはいつも驚かされる。
これからも、どんなふうに私を驚かせてくれるのか。
それを考えただけで私は、さっきの唇の熱と、身体の痺れがゾクゾクと蘇り、これから訪れる色めく日々を待ち構えているのだった。
→あとがき