小説部屋
□ゆめの続き
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長い長いゆめの末。
私は目を覚ます
まだ寝ぼけている目を擦りながら、視線を時計に向ける。
時計の時刻は明け方の5時15分を指していた。
(……朝…)
ベランダのカーテンを開けるため、私は重たい体をおこしてベッドを出た。
床は冷たく、靴下を履かなかったせいで歩く度にひんやりとした感覚が走る。
カーテンを開けると、少しずつ明るくなってくる街が見えた。
がらりと少し重いベランダの戸を開ける。
冷たい風が私の頬をかすめていく。
いくら夏だといっても、朝方はまだまだ寒い。
緩く髪を結び、そのままベランダへ出た。
街は静かだ。
家の明かりもなく、道歩く人や車も少ない。
目の前にある手すりに触れたが、その冷たさを知ったとたん、すぐに手を引っ込めた。
薄暗い空を見上げ、肌寒さを感じた私はそのまま部屋へ戻った。