イナイレ

□永劫に…
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教会の一室
ここで未来永劫幸せになるであろう新婦が準備をしていた

「はい、出来ましたよ」

アシスタントの女性が声を掛ける
新婦であるレオンは閉じていた目を開ける
目の前に映る自分の姿に思わず息をのんだ

「うわぁ…」
「本当、貴女の旦那様は良い奥様をお持ちになりましたね」
「そっそんな!!逆ですよ逆私なんかで本当に良かったのか…」
「そんなことないですよ?お2人ともとてもお似合いです」
「そうですか…?」
「えぇ…っといけない、じゃぁ旦那様をお呼びして来ますので待っていてください」
「はい」

女性は部屋から出て行こうとしたがまた戻ってきて言う

「そうそう、此処の教会のジンクスを知っていますか?」
「?いえ…」
「誓いのキスを新婦からすると永遠に幸せになるそうですよ?」
「えっ!!??///」
「ふふふっ頑張って見てはいかがですか?」
「ちょっ…!!///」

ふふっと笑いながら去っていく女性
レオンは顔を赤くしたまましばらく固まってしまった

「〜〜〜〜っ///」

レオンはこれから新郎である晴矢が来ると思うと落ち着いてはいられなかった

コンコン

「っはい!!」
「レオンさん晴矢さんお連れしました」
「あ、はいっ///」

女性が向こう際でどうぞと言うとガチャッと音がしてドアが開いた
そこに立っていた人はいつもの晴矢だと思っていた
だけど予想は外れていて
ちゃんと正装をして髪もセットしていて別人のようだった

「ふふふっでは私はここで」
「あ、はいありがとうございました」

バタンと閉まると同時に部屋の中には静寂が訪れた

「「………」」
「その…似合ってる…///」
「あっありがとう…///」

シーン

((会話が続かない…!!))

2人して相手の姿に見惚れていて会話が全然続かなくなってしまった
この沈黙に耐えられなかったのか晴矢はレオンの所まで近寄り抱きしめた

「はっ晴矢…?///」
「……ありがとな、俺を選んでくれて」
「え…」
「本当に俺で良いのか…なんて女々しい事考えちまうんだよ…」
「そっそんな!!私の方こそ晴矢に釣り合うか…!!」
「お前な、まだ自分の魅力に気づいて無ぇのか?俺には勿体無い位綺麗だぞ」
「ふえっ!?///」

いつもなら絶対言わない言葉を次々に言ってくる晴矢にレオンはテンパる

「お前中学の時からモテてたんだぞ?」
「うっ嘘!!」
「嘘じゃねぇって。まぁそいつらは俺が潰してったけどな」
「えぇ!?」

「あのー…会話中すみません…」

「「!!?///」」

振り返るとさっきの女性が立っていた
いつの間に…

「そろそろ時間なのでお呼びに…でもお邪魔でしたか?」
「いっいえ!!大丈夫です!」
「おっおう!!」
「そうですか、では行きましょうか」

女性は慣れてるのかそのまま二人を誘導していった
途中晴矢と目があって2人して笑いあった

「本当仲が良いですね」
「あ」

そのたびにからかわれたのは言うまでもない




そして誓いのキス
レオンは女性に言われた言葉を思い出した

(あれが本当かどうかはわからないけど、やってみるぐらいなら…)

レオンは晴矢がベールを取った時にやろうと決めた

「では誓いのキスを」

神父に言われて晴矢はレオンのベールをとる
今だと思ったレオンは晴矢の唇に自分のを当てた
人生で初めて自分からキスしたのはこれが初めてだった
当の本人はいきなりの事で目を見開いたまま固まった

「レオンちゃんやるー!!」
「2人とも幸せになー!!」

そんなヒロトと円堂の冷やかしを聞いて我に返ったのか晴矢は顔を赤くした

「なっお、お前…!!///」
「えへへ…///」
「っ……はぁ…たっくよぉ…お前ってやつは…」
「ダメ…だった?」
「いや、最高に幸せだ!!」
「きゃっ!!」

晴矢はレオンを抱き上げる

「レオン!!ぜってーお前を幸せにすっからな!!」
「私だって!!」

2人は笑って誓い合った
周りの皆は拍手や冷やかしの言葉を送りまくっていた








健やかなる時も病める時も…
未来永劫貴方を愛し続けます



-END-

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