短編

□シュウくんはツンデレ
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いつもの昼休み。


俺はいつもの様に天馬や剣城達の輪の中に入って昼飯を食べていると、ふいに飴を舐めていた影山が短く声を上げた。


「あっ」

「?どうしたの輝?」

「ああ、天馬くん。いやあのね?今僕が舐めてる飴あるでしょ?
これ色んな色と味があるんだけど、」



僕達に例えられるよね!


そう影山が言うも、天馬達はよく意味が分からないのか頭の上にはてなが浮かんでいる。


そんな皆の様子を察したのか、影山は途端に顔を真っ赤にして説明をし始めた。



「ほ、ほら!例えばキャラメル味あるでしょ!?これって色が天馬くんみたいだなーとか、シュウくんとかなんかブルーベリーって感じがしない!!?」


「あ!本当だ!!凄いよ輝!!」


説明して意味がわかったのか、天馬は(*゚∀゚*)パアアみたいな顔になって一緒に影山と騒ぎ始める。


「あっ!ココア味だ!これって神童キャプテンかな、天馬!」

「うん!きっとそうだよ!!
あ!サイダー味見っけ!!倉間先輩だ〜!!」

「へ〜…、じゃあこのプルーン味ってのは剣城くんかな〜(ニヤニヤ」

「…………」


更にそこに信助や狩屋も加わり、屋上は一気に賑やかになる。






「うーん…僕はブルーベリー味かあ…
じゃあ白竜はバニラ味かな?」

そう言ってシュウはバニラ味の飴を手に取った。


『…あれ?シュウ、白竜は来てないのか?』

「んー?白竜は委員会で少し遅くなるって言ってたよ?」

『へえー…』



シュウはそのまましばらく飴を眺めながら何やら考えていたが、ふと俯いていた顔を上げると、真面目でいて、だが少し照れたような表情で「ねえ、」と話しかけてきた。



「名前はバニラ味の飴とブルーベリー味の飴、どっちが好き?」


『…は?』



いきなりの質問に少し戸惑ったが、数秒して質問の意味を理解した俺は、少しシュウをからかってみることにした。



「ねえねえ、どっち?」


しばらくたっても答えない俺に痺れを切らしたのか、催促してくるシュウ。


『あー…そうだな…、……バニラの方が割と好みかなー。』


そう言ってちらりとシュウの方を見ると、シュウはいかにも信じられない、今の流れでわかるだろ、という顔をしていた。


……わああー、なんか優越感…



「よ、よーく考えて!バニラとブルーベリーだよ!?ほら、ブルーベリーって目に良いとか聞くじゃない!?」


数秒たって我に返ったのか、シュウは何か凄く焦った様にブルーベリーを選ぶように説得をしてくる。


その行動に口元が緩みそうになるのを必死に抑えながら、未だに続いているブルーベリー贔屓の説得が終わるのを待った。


他の皆は話に夢中なのか、こちらの様子には気付いていない様だった。



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