短編

□君と俺がくっつくまで
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突然だが、俺と白竜は幼なじみだ。
親同士で仲が良く家も隣だったので、幼稚園は一緒の時間帯にバスに乗ったり、小学校では一緒に登校していた。

だからと言う訳では無いが(寧ろありえない)、俺は何時しか白竜にそういう感情を抱いていた。




事の発端は、小学校の時に俺が"白竜の泣き顔が見たい"と思うようになってしまった事からだった。


俺に対していつも笑ったり怒ったりと色んな表情を見せていた白竜だったが、泣き顔だけは見た事は無かった。



人間、好奇心というものには勝てないものだ。

いや中には勝てる人もいるんだろうが、皆肝試しとかに行くのは大体そんな理由だろ?

俺の場合は好奇心の方が大きかったのだが、少し頼られたいと思う事もあったので、当時の俺はそれを行動に移した。






ぐいっ


「わっ」


まず俺がやった事。


・白竜の後ろ髪を引っ張る。



「〜〜っ、何をするんだ名前!!!」


『いやー、白竜の髪の毛があったからついさっ』



髪を引っ張られた白竜は、俺の想像以上にに痛かったのか、涙目になって後頭部に手を当てながら振り返り、怒鳴った。


……少し違う気もしたが、とりあえず俺は涙目な白竜を見られて満足した。



………そこで止めておけばよかったのになあ、俺。






ぐいっ


「こらっ!!」


ぐいっ


「やめろっ!!」


ぐいっ


「〜〜っ、おい!!!」




その後も、俺は白竜を見掛ける度に髪を引っ張った。


しかし、人間には慣れというものがある訳で。




ぐいっ


「………、またか…」



白竜は引っ張られた後に後ろを振り向き、俺を確認した後にため息をつきながらこういう反応をするようになった。


まあこれは当たり前な訳で。


慣れてくれば誰でもこういう反応をするだろう、そう思った俺は思い出すのも恥ずかしい(というよりもう黒歴史)、次の行動に移った。





バキッ


「ッ!!」


ドサリと音を立てて白竜は地面に平伏した。


平伏した白竜の頬は赤く染まっていた。

そう。


俺は白竜に暴力を振るったのだった。




「…ッッ名前…!!?」


どこでそれを行ったかと言うと、俺の家の俺の部屋。


白竜は突然の事に愕然とした表情で俺の事を見上げていたが、そのルビーのように赤くて綺麗な目の縁には、少し涙が溜まっていた。



『なあ白竜、…泣いてくれよ』

「はっ…!!?」


今度は白竜の腕を上に捻り上げる。


「うああアアアアいたい痛い痛い痛い!!!!!」



白竜の目に溜まっていた涙がついに溢れ出し、その白い陶器の様な滑らかな頬を次々と下に伝って行く。

そこで手をぱっと離すと、またドサリと白竜の身体は床に落ちた。


ちなみにさっきの大声で一階に居る親にバレないのかと聞かれれば、それは防音だから問題ない、とでも答えておこう。





「うっ……ヒック…な、なんでっ、こんなぁっ!」



白竜はすぐに起き上がると、泣きながら俺に飛び掛かってきた。


『、うっ』



その衝撃で俺と白竜は調度後ろにあったベッドに倒れ込み、白竜が俺の上に跨がる形となった。



「っ答えろ!!何でこんなっ…!!!」


白竜の涙はすぐに引っ込んだらしく、俺の頬に落ちてくる事は無かった。

が、俺に跨がってしばらくすると気付いたらしく、段々白竜の顔が青ざめていく。



ああ、バレたか。




「ヒ、ィっ…!!!」



白竜は言葉にならない声を出しながら転げるように俺の上から床に降りた。


俺は起き上がって白竜の見ている所を見ると、調度そこは俺の股間辺りで、見事に勃起した俺の息子があった。




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