白刃の城book

□夢幻包影
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「生きて、みたくなった」


その小さくも確かな言葉にどれ程の想いが込められていたのか。
生きながらにして死人の瞳を持つと言われたカンベエには押し図れなかった。
ただ言えるのは彼もまた死んでいたということ。違うのは、カンベエに出逢い剣を交え、キュウゾウは甦ったということか。
陸に上げられた魚が水中に舞い戻ったその歓喜、解らぬでもない。しかしカンベエはまだ死人のままだ。そう、生きながらにして半身は死んでいる。決して活きては居ない生。半身は何を望む?
死なぬということは、しかし決して生きると同義語ではないのだ。

「死は怖いか?死を感じることは生を実感することぞ」
「生きるを誉れと思わぬなら、意味がないではないか」
「なら」


笑った。太く不敵に。


「いっそのこと死んでしまえば答えは出ぬか?」


キュウゾウはカンベエをじっと見詰める。息をしているのか疑いたくなるほど静かに。
今の問答はキュウゾウとのやり取りに非ず。悟って、ぞっとした。
死に呼び込まれているようで、恐ろしかった。






そして屍は笑う








……( ̄ω ̄;)解らん(自分で…;
何がいいたいんでしょ?
ただ屍が笑うって使いたかっただけでげすよ(




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