OPERATION LOVE

□OPERATION LOVE*12
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実現させるつもりのなかった
「今度」と「また」と「いつか」が
現実のものとなったのは

所属レコード会社の何十周年目かの記念パーティーの後だった。






「なあ、おまえ・・・
この後なんかあるん?」




会場の出口に向かっていた背中に、ふいにそう尋ねられ、

別に何か理由をつけて断わってもよかったのだけれど、

自分ばかりそんな意識をするのも、
もうかえっておかしいような気がして・・・




「いえ、別に・・・」



と、つい答えてしまったんだ。




それにその時点では、当然、
昔の仲間やスタッフ、みんなでどこかに流れるとか・・・
そういう話だと勝手にボクは思っていた。





ところがあなたは・・・

すぐにエレベーターへとボクを促すと、
マネージャーたちを「今日はここで。」と制して
自分だけが乗り込み、



「上のバーでええよな?」



といいながら、
<52>のあとすぐに<CLOSE>のボタンを押して
そのドアを閉じてしまった。






天空に向かい高速で吊り上げられるその箱の中で、

ボクは・・・


後から乗るひとたちのために作ったスペースを
縮めることもできないまま、



かつてあんなに愛し合った

そのひとの背中を

そっと
ただ見つめていた。









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