消失点
□見えてくるものE
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だれかいるかと思ったリハ室にはまだ誰もきていなかった。
久しぶりの一番乗りかも。
準備をしながら自然と鼻歌が出る。
消失点
みやの声が映える歌、
わたしも気持ちがよく入る歌。
「ことばにしたら壊れそうで怖くて…いつもふざけ合うことしかできなかった〜♪…」
「もも…?」
不意に後ろから名前呼ばれる
みやだ。
「練習してたの?」
「なんとなく歌ってただけだよ。ここのみやの始まりがすきで。」
「みやも好きだよ」
歌の話なのは分かっていても耳がが反応してしまう。
「もものパート、声が綺麗にでてる」
あのパートはじぶんの気持ちを代弁してくれているようでいつも歌に心がのる
それにみやも褒めてくれた
嬉しいような悲しいような…
頭の中に思い描く歌の主人公とその相手
自分のことだろうか、そう思う歌というのはよくあるがここまで忠実に私の気持ちを代弁してくれる歌はそうないだろう。
上手に歌えてるのは頭にあなたを思い浮かべてるからね
言ってしまいたい気持ちをぐっとこらえる。
なんだか今日は自分がとっても惨めに思えた