初恋サイダー

□はじけるG
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…_





みやに誘われて家まで着いてきちゃった




わたし的にはラッキーだけどみやはどういうつもりで誘ってるんだろうね?




なんでこうなったか覚えてないけどソファでみやに跨って見下ろしてる



こうやって見下ろせる事なんてそうそうないからじっくり見ておこうなんて考えたり。



大人しくしてるけどみや、これだめだよね?



「みや彼女いるんでしょ?」


「付き合ってるわけじゃないけど」



そうだった、いい感じなんだっけ?
じゃあいっか。



みやのズボンに手をかけゆるゆると下ろしていく




「女の子もいけたんだ」




今の聞き方ちょっと失礼だったかなと思っていると間が空いてももじゃなかったら誰でもよかったなんて言われた




下着に手を滑り込ませるとまだ何もしていないのにすっかり濡れている




もものこと期待してるの?かわいいな




「みやのこと好きだったよ」




さっきのももじゃなかったら、っていうの好きって意味でいいんだよね


自信がなくなって伝える声が小さくなった



なんで過去形って突っ込まれたけどいつ会ってもみやにはいい人がいるんだもん



そう伝えるとみやはなぜか満足そうにしてる



こっち来てといわれて近づくと


「キスして」と首に腕を回される



緊張しちゃって唇がかすかに震える



みやの中に吸い込まれていった指先を動かすと可愛い声が漏れて胸がきゅうって苦しくなる



「みや」



なんどもももの名前呼んでくれるから応えるけどみやには届いてるのかな



いつも見ていた横顔より至近距離で見る方がきれい、溶けちゃうほど可愛いな、もっとほしい


そう思って口付けるとちゃんと応えてくれる




雅の中にはいった指がギュッて締め付ける瞬間、胸元でぎゅうって抱きしめられて視界が暗くなった



あー…みやの匂い



みやがなん度も胸で大きく呼吸するからそれに合わせて一緒に呼吸をする



ふと雅がもっと早くこうなってたらどうなってただろうって聞いてくる



うーん…

なんとなく、今が1番いいタイミングだった気もする
成すべくして成ったというか…


仮に活動中にこうなったとしても
お互いグループを優先してだめになってたんじゃないかな

なにより曖昧なことはしたくないもん



だからそうやって教えたら…不満そうな顔




みやも、ももが考えてたよりずっとちゃんと好きでいてくれたのかな?




「ねえ、ももって鈍感?」




だけどね、やっぱりももの方が昔っからみやのこと好きだったと思うんだよ



「鈍感でバカ」




こういう不器用なとこがね、ずっと好きだよ




今度はみやに跨られる




まっすぐ見てくるみやの目は、あの頃鏡越しに見ていた眼差しとおんなじで、なんだかステージからみやのこと見てる気分になった




うらはらな言葉よりずっとまっすぐなキスをもらう




そのキスが瞼に肩に、いろんなとこに落ちていく


「名前呼んで」



小さくみやって呼ぶけれど何度も呼んできたその名前がなんだか新鮮に感じた。



足りないみたいで何度も名前を呼ぶのをねだられる

名前呼ぶ隙をくれないのはそっちなんだけどね



みやの指がするすると入ってくる


「みやはこっち」


顔がよく見えないもっとみせて


そう思ったのに抱きしめられる形になって結局見えない。

「みや」


耳元でそう囁くと嬉しいのかぎゅっと吸い付くように抱きしめられる


全部報われちゃうなぁ今までのこと。



二人仲良く寝転がっておでこをくっつけあう幸せな時間。



愛してるじゃ足らない。きっと何してもこの気持ち全部は伝えられないだろう

「愛してるじゃ伝わらないね」



「うん足りない」



その答えでみやもおなじように思っていてくれたことが嬉しい。


そういえばみやの夢に出てきた話、まだ聞いてなかったな。今なら教えてくれるかな




だけど私にとっては今こそが夢。ずーっと夢見てきた夢の中みたいだよ。
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