初恋サイダー
□聞こえちゃうくらいC
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ぼーっと雅からのメッセージを眺めながら思い返す
そりゃ若い頃はすきすきアピールもしてみた
まだ恋がなんなのかも分からずに、ノリで片想いできたあのころ
片思いなんてそんなりっぱに形のあるものでもなくて
だけどそれが思ったより自分の中で長く続いて。
それを大人になって客観的に自覚した時
あ、まずいなと思った。
ノリでなんとかならなくなると立場とか、関係性とか、そういうのがやけに現実的に見えてきて諦めるべくして生まれた恋なんて思ったりして。
スキンシップ多めなみやのせいでだいぶ苦労した
ほんとに自分の気持ちがバレるんじゃないかってひやひやした事もある
普通にしてたらいつか自分が線を越えちゃうんじゃないかと怖くて
距離感がおかしくなった時期もあった
恋幼い頃から近くにいたから家族のような…時にはそれ以上に近くてあまりにも近いから全て許されてしまう
みやは楽しいとき笑いながらよく寄りかかってくる
それまで一緒に楽しく笑ってたのに肩にもたれ掛かられると変に意識してしまって、それをカメラに抜かれるのも嫌で肘でそっと押し返してたら
「ねえなんで?照れてるの?」
逆に抱きついてきた
「ちょ、やめてほんとに、あつい。」
「耳が赤いぞ〜おーいつぐさん〜?」
そういうと耳に息を吹きかけてきたりして思考が真っ白になって固まってしまった
「おーい……え?ほんとに?」
みやに抱きしめられてる腕が緩められる
「ごめんからかって」
そういって肩をぽんと叩いて雅があっけなくその場から離れる
引かれたかも、ばれたかも
「だからいやだったのに…」
その時から雅には距離を保って接することを気をつけた
苦い思いでに心が重たくなったけど、それでも明日はやっと久しぶりに会える
やっぱり嬉しくて明日を指折り数えていた
なに着ていこう。
みや変わってないかな