アスカガ学パロ小説

□離さないで
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---どうしようもなくドキドキして。

---でもそれが何なのかは分からなくて。



------私の日常はコイツのせいで狂い始めたんだ。













「カガリ!クラスでお前だけだぞ、課題提出してないの」

「あー、そういえばそんなのもあったな」

「カガリ!」


ぐちぐち、ガミガミ。
一体いつになったら、このお説教は終わるのだろうか。
別に課題の1つや2つ、ちょっとぐらい遅れたってバチは当たらないのに。
…まぁ、きっとそんなこと言ったら余計怒るだろうから言わないけどさ。
アスランの説教の元、右耳から左耳に言葉が通り過ぎるだけのカガリの口からため息がもれる。
そんなカガリの様子に気がついたのか、すかさずアスランが小言を漏らした。

「いいか、カガリ。今回の課題は直接単位に影響してくるんだぞ。毎度赤点ギリギリのお前がここでやらなくてどうする」

「大丈夫だよ、体育はずっと"5"を貰ってるから。」

「バカ!体育で成績が良くても、他がダメだったら同じなんだぞ!…だから早く済ませて提出しろよ。」




先程よりもやんわりとした態度で促すと、アスランはカガリの少し膨れた頬を見て苦笑いをした。
…まさか、ここまでやっていなかったとは。
さすが双子…と言うべきか、カガリもキラと似て苦手なものはとことん出来なくなる。
別に頭が悪い訳じゃない、ただやろうとしないだけ。
だからこうして催促しないと、一向に作業が進まない。



「…本当に分からなかったら、俺かキラが手伝ってやるから、な?とりあえずやってみろ。」

「……うん。」

ポンっと、なだめるようにカガリの頭に手を置くと、アスランは自分を呼ぶ担任の元へと向かった。






…自分の気も知らないくせに。

はぁ〜…っと大きなため息を1つつくと、カガリはそのまま机の上でうなだれた。
分からない…分からないけど、胸がすごくドキドキしてる。
最初はただの病気かと思った。
だから双子の兄のキラに相談した。
けど、

「ん〜。それは多分病気じゃないと思うよ?けど、正体が何なのかは自分で見つけなきゃね。」

と、曖昧な答えで終わってしまう。
…病気じゃなかったら、一体何なんだよ〜!
って言っても、笑われるだけ。

課題だってやろうとしなかったんじゃない。
やれなかったんだ、この"病気の正体"が気になってしまって。
これもあれも、全部元凶であるアスランのせい!
そのくせ課題を早く提出しろー、だなんて……一体誰のせいだと思ってるんだ!

すると、先程のアスランとの会話を見ていたのか、ミリアリアとフレイが何やらにんまりとした表情でカガリの背中をたたいた。

「ちょっと!見てたわよ、さっきの会話。」

「…へ?さっきって?」

「だからアスラン・ザラとの会話よ!…何だかすごくいい雰囲気だったじゃない?」



…いい…雰囲気?
少ししてその言葉の意味を理解したカガリは、2人の前で音を立てて顔を赤くした。

「な、何を言っているんだお前ら!私とアスランはただの…」

「クラスメイト?」

「そ、そうだ!別に他に何かある訳じゃ……」

わたわたと慌てふためくカガリに、2人は顔を見合わせてクスクスと笑い始めた。
それがとても心外だったのか、カガリがかっと口を開こうとする。
が、素晴らしいタイミングで始業のチャイムがなってしまったので、言い足りないことはいっぱいあっても会話の中断を余儀なくされた。


「早く気付きなさい、自分とアスラン・ザラの気持ちに。」

カガリの席を離れる最後に言った、フレイの言葉が更にカガリの難問を難問にしてしまったけど。。
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