アスカガ裏小説

□キミと未来
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「アスランってさ、たまには感情のままに動いてみようとか思わないの?」

「…………は?」





イキナリ何を言い出すんだ、こいつは…。
訳が分からない、といった眼差しで自分の親友を見ると、逆に相手から重いため息がもれた。
だから何でお前がため息をつくんだよ!
そう言おうと思っても、相手の飽きれられた表情を見せ付けられては、それすらなかなか言い出せない。
と、いまいち反応が鈍いアスランを見て諦めたのか、キラはゆっくり言葉を選びながら口を開いた。


「んー、だからね。確かに先の事を考えるってことはものすごーく大事だと思うんだけどさ。君の場合、それが人よりも度が越えてるから逆に結果として難しいことになるんだと思うんだよね。」

「だから?」

「うん、だからたまには感情のままに行動してみるのもいいんじゃないかなー、って。」


ね?と、笑顔で提案してくる親友は無邪気で純粋に、そして悪魔のように見えた。
自分が感情的に…?
今、自分が思っていることそのままに行動してみたら…?
そんなことをしたら、絶対目の前の相手に殺されるに決まってる。
それを分かっていて、コイツはこんなことを言ってきたのだろうか?
たまに見えなくなるキラの本心にとまどいを覚えつつ、話を適当に終わらせると、アスランは部屋を後にした。
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