妄想の泉
□はつもうで番外
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納得いかない!
歩は日中に起きた出来事を思い出して眉間に皺を寄せる。
俺が小吉でアイツが大吉だ!?
合流後、諺担ぎにと騒ぐトーヤに付き合った歩である。
しかも自分のおみくじに書かれていたのは『待ち人来たる』
「これって俺のことでしょ♪」
「は?!」
「やっぱり俺が見付けるの待っててくれたのね」
「んなわけねぇだろ!」
昼間のやりとりを思い出して拳を握る。
待ち人来たるだ!?誰も待ってねぇっ!!
元旦早々からの縁起の悪さに歩は深々と溜め息を吐いた。