Graveyard Of Memory
□動き出せ
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「え、何でっスか?」
今、このタイミングで荷物を纏める理由が分からない。ていうか分かりたくない。
「何でって…聞いてないの?あなたたち2人はこれから一緒に暮らすのよ。」
にっこりと、天使の微笑み。
俺と悠生が一緒に暮らす? Why?
悠生も初耳だったらしく、瞬きもしないまま結菜を凝視している。それを知ってか知らずが結菜はスルーを決め込み、一人で悠生の荷物(主に服や本)をダンボールに、無造作に、乱雑に、詰め込み始めた。
「ちょっ…結菜さん、流石に雑すぎですから!服は畳みましょうよ!」
「結菜、下着は自分でやるってば!」
後々に知った事。
完全無欠な理想の女性だと思っていた有哉結菜(21)は、実は掃除や片付けが大の苦手なんだとか。
もちろん可愛げはあるのだろうが、これは一種の犯罪なのではないかと俺は思う。
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