長編小説1
□約束のひだまり 番外編〜空翔〜
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青く澄んだ空には白い雲と譜石が浮かんでおり、音符帯がよく見える。
そんな空を仰ぎながらノエルはアルビオールの点検を休憩していた。
「ふぅ…。こんないい天気だと、空を飛ぶと気持ちいいのになぁ」
ルークとティアの結婚式以来、アルビオールは使われることが特に無く、飛ぶ機会がない。
アルビオールの機体に背を預けながら兄が持ってきた紅茶を一口、口にする。
紅茶の温かさが身体に行き渡り、疲れを癒す。
再び空を見上げて、ぬけるような蒼さに手を伸ばし、ジャンプするように立ち上がった。
「よ…っと!整備の続きをしますか。お前も、飛べるときには万全の方がいいものね」
笑顔でアルビオールの機体を眺めて撫で、整備を再開した。
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