長編小説1
□約束のひだまり〜序章〜
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「一体どう言うことですの!?ルークのあの態度、とても再会を喜んでいるようには見えませんわ!」
ナタリア達ももう遅いので、帰るべき場所へと帰るべく、渓谷の出口に向かって歩いている道中、ナタリアは押さえきれない怒りを爆発させていた。
「そぉだよ!あれだけティアっ子だったのに、何なのあのティアに対する態度は!ねぇ?ティア」
「えっ?えぇ、そう…ね…」
突然アニスから振られた言葉にも、茫然としながら意味もない返事を返した。
再会してからというもの、ティアはずっとこの調子だ。
「あちゃ〜。相当キてるね、ティア…」
ティアの調子を見て、アニスは落ち込んでいると思い込んだようだが、後ろを歩くジェイドは違うことを考えていた。
(ふむ…あれは落ち込んでいるというより、考え込んでいますね…。おそらくティアも“見た”んでしょうね)
それぞれが再会を果たした“ルーク”への思いを抱え、今一度、帰るべき場所へと帰っていった。
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