過去拍手
□ビックリ療法(〜1/10)
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ビックリ療法〈一角〉
さっきから俺をやたらと見てくる同僚
正面に座って肘をつきながら
ここ10分ほど俺を凝視してやがる
…なんか軽く睨んでねぇか?
目茶苦茶眉間にしわ寄ってるし
最初は気にしてなかったが、だんだんと深くなってゆく眉間のしわがコイツが俺に対して疑問を抱いていることを物語る
時々小さなうなり声も聞こえてくる
「………ダメ」
「……あ?」
喋ったかと思うとドシドシと近付いて来る同僚
「…なんだよ」
あまりの気迫に押され気味の俺
つか眉間にシワよってるっつーの…
「もう…もう我慢できない!」
ガシっ
間髪を入れずに両手で顔を掴まれた
「な…」
「一角っ!」
鼻すれっすれのところで名前を呼ばれる
「もう!我慢できないのよ!」
「な、なにが」
後ずさるが顔を固定されてて引くに引けない
「目つぶって」
「あ?」
「目をつぶるのっ!」
目つぶれって…
も、もしやコイツ!!!さっきから我慢できないとかなんたらいってるから
俺にさかってやがったのか!!
そんな事を考えていると