転生シリーズ(歌王子)

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俺の名前は桜田 郁斗
”郁斗”と書いて、”ふみと”と読む


『龍にぃ!!俺もういくよー!!』
「はいはい、ちょっと待て、これだけ食っちゃうから」

玄関でリビングに向かって大声で兄を呼ぶ俺

『早くー!初日から遅刻なんてやだよ俺ー』

そう言いながらリビングへと向かう

「だったらお前、自力で行けよ」
『そ、そんなこと言わないでよー』

リビングの椅子に座りながら、納豆を食べ続ける兄
名前は龍斗

そんな龍にぃに後ろから抱きつく俺

「お前なぁ、実の兄にそういうことするなよ」
『なんで??父さんも母さんも旅行でいないんだからいいじゃん?少しくらいイチャイチャしたって』
「イチャイチャってお前」

だって龍にぃ超イケメンだし
俺イケメン大好物だし

「じゃあ、そろそろいくかー、上着持ってくるっ・・・て」
『ん』
「準備いいな」
『気が利くっしょ?出来る弟っしょ?』
「そうだな、サンキュ」

そう言って俺の頭をわしゃわしゃ撫でる

『せっかくセットしたのに!!』
「ハハッ」

とか文句はいうけど、龍にぃに頭撫でられるのは好きだから顔が、ニヤケる

うあー、笑った顔まじイケメンなんだけど

そういう俺も、龍にぃ と同じ血が入っているから、そこそこイケメン!!
俺が女だったら惚れてるね!まじで!

「ちゃんとメット被れ」
『また髪崩れるじゃんー』
「じゃあ歩いていくか?」
『すみません、ちゃんと被ります』

ヘルメットを深く被り、顎の下でしっかり固定する

「時間やべーんだっけ??しっかり捕まってろよ」
『うんっ』

俺の返事は住宅街に鳴り響くバイクの音に意図も簡単に掻き消された

『なあ龍にぃ』
「あ?」

龍にぃの腰にしっかり腕を回し、背中に顔をよせる

うわ、これリア充みたい

今度はバイクの音に消されないよう、大きな声で龍にぃを呼んだ

『俺がいないからって、あんまり女の人連れ込まないでよ?』
「・・・・連れ込まねぇよ」
『うわ、なに、今の間』

俺は知っている。
何故龍にぃが返事を躊躇ったのか

『(女の人じゃなくて、男の人連れ込む気だな)』

龍にぃは、ゲイだ

俺には隠してるみたいだけど、バレバレ

だって、女の人と付き合ってるの見たことないし、
家にも女の人が遊びに来たことはない
そのかわり、やたら体格のいい男の人がよく来てた


こんなん、
ぜったい、


龍にぃ掘られてんじゃん!!

まあ、現場を見た訳じゃないんだけどね
絶対そう!

とか言えちゃう俺も勿論そっちの人
ゲイっていうか、腐男子??
でも俺も男の人好きだからやっぱゲイかな

「(またなんか、勘違いしてんなこいつ)お前こそ、羽目はずしすぎるなよ」
『んん、大丈夫!』
「お前そそっかしいからな、心配だ」
『それは、龍にぃといるときだけですー』
「だったらいいんだけどな。・・・あとは、変な輩に捕まらねえように、気を付けろよ」
『変な輩って・・・俺が通う学校はそんな野蛮な学校じゃないですー!』
「いや、そうじゃなくて・・・俺の目が届かないわけだし、こいつ自覚ねぇし」
『ん?なに??』

バイク音のせいで、龍にぃが最後何て言ったか全く聞き取れなかった

「ほら、ついたぞ」
『ありがとう!!』

ヘルメットを脱ぎ、バイクから降りる

「頑張れよ」
『うん!龍にぃに会えないのは寂しいけど・・・絶対アイドルになって帰ってくるから!!』
「お!自信満々だな!楽しみにしてるぞ!」
『だから髪型崩れるってばー!!』

またくしゃくしゃと髪を撫でられる

『んじゃ、行ってきます!』
「ああ、行ってこい!」

龍にぃの言葉を背中に受けて、俺は早乙女学園を見据えた



て、言うとかっこいいけど、実際は超ビビってます!!


いやほんと、よく受かったな俺

どうして俺が今ここに立っているのか

それは



次回ってことで!!




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