転生シリーズ(歌王子)

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そして場面は再び早乙女学園

『うわ、めっちゃ緊張する・・・』

どうしよ、ほとんど勢いでここまで来ちゃったけど、ホントにアイドルなんてなれるのかな

その前に、友達出来るかな・・・

俺超人見知りだしなぁ・・・

今まではこの顔のお陰でチヤホヤされてきたからどうにかなったけど

アイドル育成学校なんだから、当然イケメンばっかりなんだろう?
俺並みの顔なんてわんさかいるんだよな
大丈夫かな


やばい!一気に不安になってきた!!お腹いたい!!


急に不安に駆り立てられ、門の前で1人プチパニックの俺
顔には全くでてないけど

と、とりあえず、教室に向かおう

えっとたしか、Sクラスだったか
合格通知にクラスが書いてあったはずっ
もう一度確認しておこう・・・

「・・・郁斗?」
『へ?』

クラスを確認しようと、カバンを漁る俺に背後から声がかかる

誰だっ!なんで俺の名前っ!知り合いなんていないはずだけど!?

さらにパニックを起こしながら振り向く

「やっぱり!!郁斗だ!うわぁー超久しぶり!郁斗もここ受けてたんだ!嬉しいなぁー!!」
『うっ、んっ?ん?』

誰か把握する前に、ギュウギュウと抱き締められる俺

視界のすみに入るのは、真っ赤な髪
赤い髪なんて、完全に不良じゃん!
俺不良の友達なんていない!
怖い!誰なの!

「あれ?もしかして、俺が誰かわかってない?」

ただただキョドる俺に、体をはなす赤い髪

『・・・あ、もしかして音也!?』
「よかったぁ!忘れられたのかと思ってビックリしたじゃん、もー!」
『ビックリしたのはこっちだよ!絞め殺されるのかと思った』

目の前に居たのは、なんと、うたプリキャラの一十木音也
だから、髪赤かったのか
納得

ていうか、やっぱりと言うかなんと言うか、
かなーり、
イケメンですね!!

「はははっ!俺がそんなことするわけないじゃん!」
『いや、お前は昔から力の加減がおかしいから』
「えー?そうかなー?」
『てかお前、あー、そっか・・・』
「え?なになに!1人で完結しないでよ!」

うたプリのキャラだもんな、ここに入学するのは当たり前か

実は、音也とは前から知り合いだったりする
初めて会ったのは、3才?だったかな?
家の近所に音也が住んでて、公園とかでよく遊んでた

そんときは自分がうたプリの世界に転生したなんて知らなかったから、後からあの音也だとわかってかなり驚いた

だから音也とは、うたプリのキャラとかそんなん抜きにして、普通に友達だ

10歳で俺が引っ越しちゃって、それ以来会ってないけど
よく覚えてたなー

『よく俺ってわかったな?』
「んー?そりゃあね!俺が郁斗のこと見付けられない分けないじゃん!」
『6年ぶりか?お前すごいな!』
「へへーん!でもビックリだよー!また郁斗と一緒に勉強出来るなんて!嬉しいなぁー!」
『俺も!音也がいてよかった!ちょっと緊張ほぐれたよ!』
「っー!!ねぇねぇ!クラスどこ!!俺、Aクラス!」

うっ、耳元で叫ぶなよ
相変わらず元気だなこいつ

音也は感情表現とか、いろいろ激しい
言葉にならないと昔からこうやってギューッと俺に抱きついてきてた

『嘘!音也Aクラスなの!?俺、Sクラス・・・』
「そんなっ!?てか、スゴい!郁斗Sクラスなの!?」
『そんなにうまくいかないかぁー』

あぁあー、せっかく音也いるのに違うクラスかぁ

結局クラスで友達見つけなきゃかぁー
仲間外れとかされたらどーしよ!

「・・・俺、会いに行くよ!休み時間とか!ね!」
『え?あー、うん。ありがと』
「あれ!なんか冷たくない!?」
『いや、またなんか、緊張してきたっ』
「郁斗は人見知りで照れ屋さんだからねー」
『うっ、よく、お分かりで』
「ははっ、大丈夫だよ!郁斗なら!」
『何を根拠にそんな無責任なことっ!この口かっ!』
「いひゃい!いひゃいー!ごめんってー!根拠ないけど、絶対大丈夫だよー!」
『あははっ!変な顔!』
「変な顔って!郁斗がやったんでしょ!ひどい!!」

やっぱ音也イイヤツ!
今だって、俺の緊張ほぐしてくれたし、
もー、大好き!
音也に出会っててほんとよかった!
グッジョブ、昔の俺!!

「さて!郁斗の緊張も和らいだところで!教室行こっか!」
『そ、そーだよな、いつまでもここにいるわけにもいかないしなっ』
「あれ?また緊張してきちゃった?」
『し、してない!もう大丈夫!』

俺より少し背の高い音也に顔を覗きこまれる

「もー!しょうがないなぁ、はいっ郁斗!」

そう言いながら、超いい笑顔で手を差し出してくる音也に

『わー、ありがと音也!何て言うと思ったかっ!!』
「いてっ!えー!!待ってよー!」

笑顔でその手を叩いてやった
恥ずかしいわっ!

今更だけど、音也がイケメンすぎて、かなり目立ってる

こんなところで悪目立ちしたくないんだ、俺は!

さ!腹くくって、行くか!

俺と音也はじゃれあいながら(と言っても一方的に音也がちょっかいかけてくるだけ)学園の門をくぐった







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