あなたのお家はどこですか?

□【人は見かけで性格とか決めつけちゃダメ!絶対!!】
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「あら、なかなか男前じゃない」





【人は見かけで性格とか決めつけちゃダメ!絶対!!】





お姉さんに連れられてお姉さんのお家へ

顔の傷を手当てしていただきました

「ホントネ!!銀ちゃんより酷い思てたけど、全然イカスネ!!」

銀ちゃん??

「よく見せて」

『ふえっ!?』

顔をガシッと捕まれ無理矢理上を向かされる俺

そしてジッと見つめられ…

って、照れるじゃん///

「……受け、ね」

!?

今なんて!!なんか恐ろしい単語が聞こえたんだけど!!

「総受けアルカ??」

「総受けね」

『あ、あの;;』

ヤダ、この人たち、完全に妹の仲間だ

『俺、ホモじゃないです』

「あらっ!受けの意味がわかるのっ!?」

しまった!!

『いやあのっちがっ』

「イケメン受け顔で腐男子だなんて!最高じゃない!逸材だわっ!!」

瞳をキラキラ輝かせて言うお姉さん

「やったアルな!姉御!」

『腐男子じゃねえっ!』

なんだか身の危険を感じ、バッとお姉さんから離れた

「あら、隠すことないじゃない!素敵なことよvv」

「モデルが出来たアル!」

え?モデル??

「そうね神楽ちゃん」

『あの、何の話??』

「実は漫画をね、描いてるんだけど、私の回りってイケメンは多いんだけど、どいつもこいつも一般ピープルばかりで役に立たないのよ」

と、困った顔をするお姉さん

いや、知らねぇし
てか、俺も一般ピープルだからね

「受けのポーズとか表情とか、絡みとかをね、いろいろお願い出来る人が居なかったのよ。だから助かるわ!」

『いや、なんか話まとまっちゃってるけど、やるなんて言ってないから!!!』

「神楽ちゃん!」

「まかせるネ!」

お姉さんの掛け声と共にチャイナ少女が俺に飛び掛かってきた

『ちょ!まてって!何すんだ!?』

後ろから羽交い締めにされる俺

おいっ!なんだこの娘!男の俺が力で負けるだと!?マウンテンゴリラか!?

『離せコラっ!!』

「あらいいじゃない、写真の一枚や二枚や三枚や四枚!減るもんじゃないし」

『何枚撮る気だ!!減る!なんか大事なステータス的なものが減る気がする!』

ヤダーーー!!

ジタバタもがくも、全く無意味

「大人しくしろっつってんだろ!」

『っ!?おおお姉さんキャラが!』

ノシっと俺の腹の上に座りシャツを引きちぎるお姉さん

ちょっと!!おとなしそうな顔してなんてバイオレンスなの!騙されたチキショー!!もう女なんて信じない!女神とか思った俺の純粋な気持ちを返せ!

『いやーーー!!誰かぁ!!』

って女か俺!

いやしかし、今は仕方ない!
悲しいがどうすることも出来ないんだ
いやホントに!あまりに馬鹿力すぎてちょっと動くだけで痛いんだって!!

「姉上!大丈夫ですか!」

ドタドタと廊下を走る音がしたかと思うと、スパンっと部屋の襖があいた

『っ!!(救世主!!)』

「へっ??」

「「チッ」」

険しい顔で入ってきた少年がこの光景を見て、間抜け面になった

そして舌打ちするお姉さんとチャイナ
アンタら怖いわ!!

「どうなってんですかコレ;;てか、姉上、それ、誰……」

「あら、お帰りなさい新ちゃん、早かったわね」

「帰ってくるの早いネ、空気読むアル」

そういってやっと俺を解放する二人

「悲鳴が聞こえたからてっきり姉上が襲われてるのかと思って急いだ…んですけど…」

チラッと半裸状態の俺の方を見る少年

『心配するな少年、君のお姉さんはゴリラ並のフゴゴっ!?』

力を持っているから襲われる心配はない!と言おうと思ったんだが

鼻フックはないだろ!!

「あらなぁに?」

『いいえ……』

「……;;で、誰なんですか姉上??」

部屋に入り荷物を置いて腰を下ろす少年

「……お友達よ^^」

お友達襲うってどんなんだよ!!

「友達襲うってどんなんですか姉上!!」

え、今俺の思ったことを……

「…じゃあ奴隷」

人をなんだとっ!!!

「人をなんだと思ってんですかっ!!」

あ、また

「なんでもイイネ、拾ったアル」

「何でも良いってなんだよ!犬猫じゃなるまいし!!」

うんうん

「はぁ、もういいです。大丈夫ですか(男の人だよね?)」

『え。あ、はい……』

勝手に一人で感心していた俺の方に向き合い、心配そうに声をかけてくれる少年

な、なんていい人なんだ(涙)

ココに来て始めてまともな人にあった気がするよ俺

「あのー、名前とか聞いて良いですか……」

『あ、俺??名前っていいます、始めまして』

姿勢をただしお辞儀する俺

「名前さんですか……あ、僕は新八って言います」

俺につられてお辞儀する新八君

『新八、君……う、……うわぁーーーん!!』

やっとまともな人に出会えたせいなのか、涙が溢れてきた

そして堪えきれず新八君に飛び付いた

「わぁっ!?えっ!ど、どうしたんですかっ!」

戸惑いつつも抱き止めてくれる新八君

『俺、新八君すきぃー!グズッ』

「なっ!?ちょ///」

やっぱ常識人が一番だよ!
集団生活では普通だ地味だなんだと言われる存在でも、いないとやっぱりダメなんだよな
世の中上手いこと出来てんだな

てことで、新八君は俺の心のオアシスだと思いました。

あれ?作文?

「キャーーー!おいしい!おいしいわ!!」

背後から美味しい発言とシャッター音が聞こえてきた

ちょっと!俺の感動そっちのけでなに食ってんだよ!この非常識やろう!
ここは、謝るとか慰めるとか謝るとか謝るとか…………

謝れーーーーー!!

「ちょっ!姉上!なに撮ってんですか!?」

「新ちゃん、そのままよ!動かないで!ああん破れたシャツが素敵だわvV」
ん?破れたシャツって俺のこれのこと言ってんの?
君がやったんでしょぉぉ!!

「新八ぃ!もっと攻めろヨ!狼になるアル!」

「ちょっとぉぉぉ!神楽ちゃんまでなに言ってんの!ああ、あの、名前さん?」

『んー?』

「(うぉぉ!そんな上目で///)そ、そろそろ離れた方が……このままだと姉上になにされるか…」

……!?
気づいてしまった
俺はなんということを!!

『ちっ違うぞ!違う!これはあの好きとかそういうんじゃなくて!』

新八君から離れあたふたする俺

「あら、しっかり聞いたわよ?ね?神楽ちゃん?」

「聞いたアル!大すきぃー!って言ってたネ!」

『大好きは言ってない!てか腹立つくらい似てないからねその声真似!って違う!だからあの、好きってLOVEじゃなくて!』

「ふふっ、誰しも始めはLIKEから始まるものよ。ね?神楽ちゃん?」

「そうヨ!LIKEが言えたらLOVEまでの道はそう遠くないネ」

『お嬢ちゃん年いくつっ!?』

「愛の先導者と呼ぶヨロシ!」

こ、このやろーニコニコしやがってぇぇぇぇ!!!

「あ、姉上も神楽ちゃんも、なんか恥ずかしいんで、やめてください」

「新ちゃん。彼相手なら攻めになれるわよ」

『「なっ!?」』

ダイレクトォォォォォ!!!
彼一般ピープルじゃなかったのかよ!

『てか!俺こんな、地味で奥手な子にも攻められちゃうの!ねぇ!年下だよね年下!!』

「あんたもダイレクトだよ!!地味で悪かったな!!」

『つか写真消せよ!!そのデジカメこっちに渡しなさい!』

「嫌です」

『渡せって!』

「嫌です」

『頼むよー!300円あげるから!』

ってよく妹が言ってたな

「結構です。もともとは貰い物だけど、もうこのデジタルカメラには最早300円以上の価値が……」

『って!売る気かぁぁぁ!誰が欲しがるんだよそんなもん!』

「あら、需要は多いわよ。私の汚友達とか^^」

『今絶対"汚"って字つかったよな!俺知ってんだからな!』

妹がよく使うのでね

「あーあー!もうやめてください二人とも!」

机を挟んで言い合う俺らを止める新八君
ってか俺が一方的に叫んでんだけど

「男が写真くらいでうるさいアル。人気アイドルがセミヌード出す時代ヨ、写真なんて普通ネ」

酢昆布をかじりながら言うチャイナ

『あら○のさく○い君のこと言ってんのか?』
「櫻井?『言っちゃったよ』誰ヨそれ。山風の櫻葉ヨ」

『それこそ誰だよ!!』

なんでニアピンなんだよ!

「あれ?名前さん知らないんですか?山風って言うのは、今若者の間でスゴく流行ってる人気のグループの、」

『別に良いよその説明!律儀にどうもありがとう!』

もういいよ疲れたー!
俺本来突っ込み役じゃないのにー!!

「あれ?そういえば姉上は?」

「なんか画像印刷して、ぶろまいど?作ってくる言ってたアル」

『早ッ!凄い行動力!!阻止せねば!』

俺はガタッと音をたて勢いよく立ち上がり女の姿を探そうとした

あんなん売られたらたまったもんじゃない!!「あ、あの名前さん///」

俺から目を反らし顔を赤らめる新八君

『ん?』

なんで照れてんの?

「いいからまず服着ろヨ。露出狂が」

…………

『君たちがやったんでしょーーーが!!なに自分等の行い棚にあげて俺を露出狂に仕立てあげてんだ!』

「お、落ち着いてください!着替えとかないんですか?」

『着替え?そりゃ家にならあるけど……』

そういえば

『俺んちどこ?』

「へ??」

「良い歳して迷子かヨ」













次回
【よろず屋って何でもしてくれんの?家の掃除から劇的ビフォーアフターまで?じゃあとりあえず一緒に俺の家探してください】

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