あなたのお家はどこですか?

□【短時間の面接でその人のなにが分かるって言うんだ!!知った気になってんじゃねぇ!!!】
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「おはよーございまーす」






【短時間の面接でその人のなにが分かるって言うんだ!!知った気になってんじゃねぇ!!!】






「神楽ちゃん、はい起きて」

ガラッと神楽ちゃんが寝ている押し入れを開ける

「んー…」

全く毎朝毎朝、二人とも僕が来るまで寝てるんだから

「銀さーん起きてくださいよー」

神楽ちゃん同様銀さんを起こすべく部屋へ向かう

「もう、何時だと思ってるんですかー!普通の人はとっくに働いてる時間ですよっ………」

ガラッとふすまを開けた僕の目の前にはあり得ない光景が広がっていた

「どうしたネ新八ー、」

眠そうに目を擦りながら神楽ちゃんがやってきた

「見るなー!!見たらダメだ!この先には汚れた大人の世界しか広がってないから!!」

神楽ちゃんにはまだ早い!
てか僕にも早いんですけど!!!!

「知ってるアル、名前が来てるネ」

「え?」

大きなあくびをしながら全く興味ないように顔を洗いに行く神楽ちゃん

「そいつ等のせいで寝不足ネ、お肌の敵アル」

神楽ちゃんは何でもないように言うけど、それにしたってこれは………

「ちょっと過激すぎません?」

1つの布団に二人
しかも名前さんは何故か半裸で、仰向けで眠る銀さんの腕にしがみついている

「どうみても、そういうのの後にしか見えないんですけど…」

「ほっとくネ、夜中はもっと酷かったヨ。キスしたとかしてないとか、寝る(ヤる)と寝ない(ヤらない)とか」

「うわ、もうそれ確実じゃないか」

軽蔑の眼差しを銀さんに向けてから僕は静かにふすまを閉めた

「昼御飯なんにしようかな」


‡‡‡‡‡


「どうわぁぁぁぁぁぁ!?」

「んん」

ななななんだ、この状況!!

目を覚ましてふと隣を見れば、名前君

しかも着物はだけてんですけどぉぉぉ!!!

銀さんなんかした!もしかしてまじで手ぇ出しちゃったの俺!!

「あの〜名前君〜……」

「ん………」

まだ寝ぼけて目を擦る名前君に声をかけてみる

「………………けだものぉぉぉぉぉ!!!!」

「へぶっ!?」

自分の格好と俺を交互に見て、覚醒した名前君は俺の頬を全力でビンタした

「なにもしないって!別々の布団で寝るって言ったじゃん!!!銀さんの嘘つき!狼!!」

「狼!?いや、え!何もしてないよね!!ね!!」

「じゃあなんで俺は裸なんですか!!!」

ちょっと待てよ!まじで記憶に無いんですけど!!

「待て!よおく思い出せ名前君!!銀さんは何もしてない!!!」

そうだよ!風呂場で言い合いになって、

「思い出すって何をだよ!情事をか!!嫌だ!」

「ちっげ!!バカ!何真っ赤になってんだ!」

可愛いなぁおい!!!
………って俺も違う!!!

「そうだ!!かぁぐらぁ!!!!!」

「ウルサイアル」

よく来た神楽!!お前おんなじ家に居たんだからなんかしってんだろ!

「銀さん昨日なんもしてなかったよな!!な!!」

「よくわかんなかったアル、けどなんか、風呂場でギャアギャアアンアンイチャイチャ言ってたネ」

「イチャイチャは言わねぇだろ!!」

効果音は聞こえないから!
てか名前君も!そんな軽蔑の眼差しで銀さんを見ないで!!

「ん、風呂場??」

ふと何かを思い出した様に宙を見る名前君

「んで、うるさかったから殴ったアル」

「あ!!」

「名前君?」

何かピンとキタらしい名前君

「そうそう!神楽ちゃんが銀さん殴ったら、銀さん気絶しちゃったんだ!!で、俺どうしようってなってうろうろしてたら、ここに布団敷いてあったから寝かせたんだ!」

順を追って説明していく名前君

「で、なんで名前君も??」

「だって他の布団何処にあんのかわかんなかったし、眠かったからそのまま隣で………」

「………半裸なのは?」

「俺、一人で着物着れねぇの………ははっ………殴ってごめんっ☆」

てことは、銀さんなんもしてないんじゃぁぁぁん!!

テヘッとか舌出して謝られてもなぁ!可愛くもなんともっ!!!!!

「(可愛いじゃん)………ゴホンッ!まぁあれだ、疑いが晴れてよかったです。」

「ホントごめんなさい、お詫びになんかするからさ!!あ!ご飯作ろうか!!俺、得意だよ!!」

「昼御飯ならもう僕が作りました、」

「うぉ!居たのか新八!?」

名前君の背後から新八があらわれた
相変わらず存在感のないやつだな!!
名前君もビックリしてんじゃん

「ひどっ!!はぁ、まぁ、そういうことじゃなくて良かったですよ全く」

「ったくお前らは、どんな目で銀さんを見てんですか!男にてぇなんか出すか!!」

「銀さんならやりかねませんね」
「銀ちゃんならやりかねないアル」

ハモるなぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!

そんで名前君はちょっと逃げるな!!

「あ、えっとじゃあ、食後のデザートでも…」

「おっ、名前君甘いのイケる口か?」

「うん、大好き。だからよく作ってるよ、何がいい?プリン??プリンでいい?プリン食べたい」

「お、おお…」

「僕らの意見は聞く気無いんですね」

「凄いアル名前!!プリン作れるアルか!!酢昆布は!酢昆布は作れるアルか!!」

「酢昆布??いや、やったことない…」

そういいながら腕を捲り冷蔵庫をあさる名前君

神楽の卵かけご飯のおかげで卵は大量にあった

「いやぁ、デザート作れるなんて名前君、いいお嫁さんになれるよ、姑にも旦那にも好かれるよ、うん」

「はは、男だからお婿でしょ、てか基本自分か妹の為にしか作らないから」

俺らと会話をしながらもテキパキと作業を進めて行く

「名前妹いるアルか?」

「ん、うんまぁね、これでもお兄ちゃんだからね」

「ほぉ」

名前君の妹ならさぞかし可愛いんだろうな…名前君の女版…イケる!!

「なになに、名前君妹いたの?今度銀さんに紹介してくれよ」

「………いやだ。てか無理だと思うよ」

「無理というと?」

「俺の妹、男が好きな人しか好きにならないって言ってるから」

「????」

男が好きな人しか好きにならない??

それって

「ホモな人が好きってことか??」

「そう」

「それって報われないんじゃ…」

「そうだよ」

「………………変わった妹さんで」

「よく言われます。と、あとこれ蒸すだけだから、その間にご飯食べよっと!新八君ご飯あるー?」

「あ、はい、ありますよ、どうぞ」

新八にご飯をよそってもらいソファに座る名前君

「いただきまーす!」

「料理得意じゃないんで美味しくないと思いますけど、」

頬をかきながら苦笑いする新八

「んや、美味いよ、うん、普通に美味しいよこのスクランブルエッグ」

口をモゴモゴさせながら誉める名前君だが

「一応オムレツのつもりだったんですけどね………」

さらに苦笑いがます新八だった

「ほら銀さんも突っ立ってないで食べてください!片付かないでしょう!」

「お、おう」

新八にそう言われ名前君の隣に座り飯を食う

「新八君って、なんだかお母さんみたいだねぇ」

世話しなく動き回る新八に名前君がボソッと言った

「え、そ、そうですか??」

おい、なんで照れてんだ

「うんうん、それこそいいお婿さんになれるよ!あ、俺が貰っちゃおっかなぁー、なんちゃって」

ニコニコしながら何てこといってんの名前君!!

こんな童貞野郎名前君には相応しくない!!

「な!!何いってんですか名前さん!!」

「あはは!照れた?」

だぁから顔を赤らめるな新八ぃぃぃぃぃ!!!

っまただ

俺の中によくわからない黒いモヤモヤが生まれた

「か、からかわないで下さいよっ!!」

「そうだぞ名前君、こいつにそんなこと言うと夜のオカズにされちゃうぞぉ」

「え」

「ぎ!銀さん!?何いってんすか!しませんよっ!!」

焦った様子で、洗濯してきます!と言って新八は部屋を出ていった

神楽はテレビに釘付け

よし

「新八君って、からかうと面白いね」

名前君はアハハと笑いながら箸を置く

「名前君も、面白そうだけどな」

小さい声で呟き、名前君の頬についていた米粒を口でとる

「ちょっ!?」

真っ赤になって離れる名前君

おいおいこれはまぢでヤバイんじゃないの

「なにして!!」

「いやほら米粒ついてたから」

「い、言ってくれたら自分で取るよ!!!」

ホント整った顔してんなぁ
色も白いし、綺麗な二重だし瞳はでかいし

「ぎ、銀さん??」

ちょっと掠れた声も良い感じに高くて心地良い
喘いだらもう少し高くなるのか
髪も艶々だな
少しクセッ毛なのがまた名前君にあってるし
良い香りもするし

「ちょっと!?」

「女みてぇ………………おわっ!?」

気付いたら俺は名前君の頭を抱きかかえていた

「わ、悪い」

「っ………あ!プリン出来たかな!見てくる!」

真っ赤になりながら、勢いよく俺から離れて台所へ走っていった

「………なにしてんだ俺」

無意識だった、完全に!!

「やっぱり銀ちゃん手ぇ早いネ、もっと段階踏まないと逃げられるアルヨ」

「!?か、神楽ちゃんテレビ見てたんじゃ…」

「後ろであんなことしてたら嫌でも耳に入ってくるネ」

や、ヤバイ

「いや、違うから、あれはほら、やましい気持ちは全く!」

「説得力ないアル、大丈夫ヨ!私銀ちゃんの味方ネ!私がついたからには怖いものなしネ!必ず名前をものにするアル!」

机に片足を乗せてガッツポーズをとる神楽ちゃん

あれ、なんでこんな協力的なの?
あれ、なんでこんなノリノリなの?

「プリン出来ましたぁぁぁ!!超美味そう!流石俺!!」

「神楽ちゃん、足下ろして」

お盆に並んだカスタードプリンを、新八と名前君が持ってきた

名前君なんにもなかった顔してんなぁ

つか、良いニオイ

「キャッホイ!!すごいアル!買ってきたやつみたいネ!」

「とーぜん!!ケーキ屋でのバイト経験ありますから!さ、食べて食べて!!!」

「いただきますヨ!!」

「いただきます」

「どーぞ!!銀さんも食べてよ、これ今までの報酬がわりなんだから、甘いの好きなんでしょ??」

「ん、ああ、いただきます」

っておい、これ報酬代わりなのか!?

「俺も食おっと!」

まぁいいや、うん、確かに美味い

「すげぇな」

「美味しい?」

「ああ、甘くてうまい」

「よかったあ!」

ニコニコと嬉しそうな名前君

可愛い

もう、気のせいじゃないなこれは、うん、可愛いよ名前君

甘いプリンをスプーンですくい口に入れた瞬間

「すみませーん」

玄関で人の声がした










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