あなたのお家はどこですか?

□【人は見かけで性格とか決めつけちゃダメ!絶対!!ってあれほどいったでしょぉぉぉぉがぁぁぁぁぁ!!!!】
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「この部屋好きに使って良いからね」






【人は見かけで性格とか決めつけちゃダメ!絶対!!ってあれほどいったでしょぉぉぉぉがぁぁぁぁぁ!!!!】






万事屋から歩くこと約30分

秋也さんの家についた

綺麗な店だなぁ

一階が調理場と店で、二階が生活スペースになっているみたいだ

「家具とか服とか、必要なものがあったら言ってくださいね」

「いやそんな!寝るとこがあれば十分ですよっ!!」

にこやかにそう言う秋也さん

な、なんていい人なんだろう!!俺もう泣きそう!!

「それと、隣が俺の部屋ですから、何かあったらいつでも呼んでくださいね」

「は、はい!!」

こっちの世界に来てから不安だらけだったけど

少し落ち着ける空間が出来たことに俺はホッとした

秋也さんに出会えてよかったぁ!

よーし!バリバリ働いて恩返ししなきゃ!!

そういえば、他のバイトの人は住み込みじゃないんだな

他にどんな人がいるんだろう
仲良くなれるかなー

「秋也さん、他のバイトって何人くらいいるんですか?」

「いないよ」

「え??」

「名前ちゃんだけだよ」

「………ええっ!?じゃあ今まで秋也さん一人でやって来たんですかッ!?」

「まぁね」

す、すごいよ!!
ケーキ屋って一人でまわしてけるもんなのか!

「大丈夫なんですか??」

「うちは基本配達専門だからね、注文が来たら作って届ける。あとは坂田さんみたいな常連客が数人いるくらいだから」

「そ、そうなんですか…」

デリバリーのケーキ屋かぁ、新しいなぁ

「名前ちゃんには主にケーキ作りの手伝いと、配達をお願いしようと思うんだけど、大丈夫かな??」

「あ!はい!免許も持ってますから大丈夫です!!!」

現代のだから使えるかわかんないけど………

「そう、助かるよ」

「は、はい」

や、やっぱ綺麗な顔だなぁ

秋也さんに微笑みかけられると、照れるよ

「名前ちゃん?顔が赤いけど、熱でもある??」

「い!いえっ!!だ、大丈夫です!」

コツンと額を合わせる秋也さん

ぎゃああ!近い近い!!!

「可愛いね名前ちゃん」

「へあっ??そ、そんなこと………」

あれ、なにこれ
なんか、いい、雰囲気??

頬を捕まれジッと見つめられる

ちょっ、なにこの展開!
何でこんな展開!?

「ねぇ、名前ちゃん」

「は、はい?」

さっきまでとは全然違う、低くて艶っぽい声が耳元で響く

「俺とキスしてからなにか、変わった?」

「え?な、なにかって…」

き、気持ち的な話?
好きにはまだなってない、はず

って、まだってなんだよ俺!!!しっかりしろ!男だぞ!

「ほら、よく思い出して」

「!?」

スススと太股を撫でられる

ちょっ!まっ!ザワザワするっ!!

「感じてないで、考えて」

か、考えろッたって、そんな
集中出来るか!

「感じてなっい」

段々と秋也さんの手が下へ降りていき膝の後ろに入り込んだ

「っ!?」

と思ったら片足を持ち上げられた

まったまった!これはない!これはないって!!!

いつの間にか俺は壁に押さえつけられていた

片足を持ち上げられ不安定な俺は秋也さんにしがみつく

「あれ?もしかして誘ってる??」

「ちが!まって!!なにするんですかっ!!」

「まだ気付かない??」

「え?」

秋也さんの手が足首と、あるものに触れた

「あ、石」

「そう、石。数は?」

「よ、四つ………あれ?」

おかしいぞ

土方さんに、総悟くんに、マダオに、銀さんに、秋也さん

五つないといけないはずなのに

「な、なんで」

も、もしかして時間制限があったとか!?

え、なに、もう現代戻れない系!?バッドエンド!?

「やっと気付いたな」

「え?」

秋也さんの口調が変わった
と同時に解放された

「可愛いかったぜ、名前。これなら直ぐにでも帰れるかもな」

「え、え??」

な、なんか、キャラが………

しかも帰れるって

「知ってる、の??」

「順をおって説明する、とにかく座れ」

「は、はい」

あ、あれー、別人みたい、ですね

「お前はこの世界の人間じゃない、そうだな」

「!?な、なんで………」

知ってるの

真剣な秋也さんの表情に不安をかられる

「怯えるな、俺も同じだから」

「………え?」

今………なんて?同じ?

「俺もこの世界の人間じゃない、お前がいた現代の、日本からやって来た」

「!?」

うそ、

「嘘じゃないぞ?平成の時代、そして東京、ここは漫画の世界、銀魂の世界」

銀さん達、いや、この世界の人たちからは絶対に出ないであろう言葉に、嘘じゃないとわかった

「ほ、ホントに、現代から………」

「あぁ」

「い、いつから?」

「5、6年前か」

「ご!そんなにっ!?」

えええ!!それでまだ帰れないの!?

そんなぁ!!

「まぁ俺の場合は望んでここに来たからなぁ」

「望んで??」

「そう、お前みたいに現代に未練はない」

「………」

「自殺したんだよ、そしたらここで目が覚めた」

「!自殺………」

「名前は、そんなんじゃないだろ、事故かなにかか?」

「えっ、と、本、立ち読みしてたら………」

「は?」

間抜けな内容に秋也さんの顔が崩れた

なんか恥ずかしい………

「いやだから、本…立ちくらみがして………気付いたらここだった」

「………そ、そういうパターンもあるのか」

「どうなんですかね」

「とにかく。ほら」

秋也さんは着物の裾をめくり足首についているミサンガを俺に見せた

「あ、同じ」

そこには俺と同じ石が3つついていた

「でも色が」

「お前はアメジスト、俺はブラックパールだ」

そう、真っ黒な石だった

「アメジストはキスだったな」

「え??石によって、違うの??」

てかなんで知っているの

「あぁ、お前は自分の意思で来た訳じゃないからそれくらいですんでるんだが、俺の場合は自殺だから」

「………」

「そうやすやす現代に戻してもらえないんだろうな」

「??秋也さんは、なにをすれば石が増えるの?」

「………お前みたいにトリップしてきたやつを保護して手助けして、無事現代に帰す」

「!?」

「そうすると俺の石はひとつ増える」

難易度が高いってそういうことか………たしかに、難しい

ん?でも3つついてるってことは…

「三人帰したってこと??」

「あぁ」

俺以外にもトリップしてきたやついるんだ!!!

「その人たちは、なにしたの??」

「簡潔にいうと、怪我を治す、悩みを解決する、食べる」

「た、食べる?」

「この世界にしかないものを食べると石が増えてたな」

「へぇ」

色々あるんだ…

「それ聞いたらキスは簡単みたいだな」

簡単って、俺別にキス魔じゃないけどね

「ただしお前の場合はちょっと厄介だけどな」

「厄介??」

「あぁ、男しかカウントされない、そのうえ銀魂のキャラでないとカウントされない」

男しか…うすうすそんな気はしてたけど、

「な、なんで言い切れるんだよ」

「万事屋でお前にキスしただろ」

「あ、うん」

「俺の能力なのか知らないが、この世界の人間じゃないやつはニオイで分かるんだ」

「ニオイ…」

「甘いニオイがするって言ったろ??」

あ、首ニオイ嗅がれたのはそういう事だったのか

「その上」

「??」

「キスをすれば、なにをしなければいけないのかが分かる」

「!!」

キスと言いながら、秋也さんに指で唇を撫でられ、肩が跳ねた

「可愛い反応だな、」

「か、からかわないでください!」

「フッ、まぁ、そういうわけだ、理解出来たか?」

「ん…銀魂の男キャラとキスをする、………な、何人くらい??」

何百人とかだったらどうしよう!!
てか銀魂に男キャラってどれくらいいんの??

「そうだな、その石の大きさからすると、20人くらいか」

「20………にん」

び、微妙だなぁ

「まぁ、俺の力でもわからないことはあるからな、例えば、同じやつはカウントされるのか、とかな」

「あ、それはだめだった」

「やったのか?」

「うん」

「へえ、なかなかやるなぁ」

ニヤッと笑って俺をみる秋也さん

綺麗な笑みとは全然違う笑顔………こわっ

「お前のこの顔なら余裕だろうけどな」

「え?」

「ん?自覚ないのか、お前だいぶ可愛い顔してるぞ」

か!可愛いって!だから、嬉しくないからッ

「20人なんてあっという間だなぁ」

ニヤニヤしながら言う秋也さん

「そ、んなことないですよ………」

「あん?自信ないのか?」

「当たり前です」

ナルシストじゃないんだから!!

「ふーん、じゃあ」

「え、なっ!!!」

押し倒されました

なんで!!

「自信持てるように特訓するか」

「はっ!?」

「ほら、俺をその気にさせてみろ」

「その気って!!」

「誘ってみろっつってんだ」

「や、やだ!!!」

おかしいだろこの状況!!
なんで俺が秋也さんを誘わなきゃいけないんだ!!

「おっ、今の良いねぇ、そそられたよ」

「っ!?」

み、耳元で喋るなって!!

てか

「こ、こっちが本性ですかっ!?」

「んん??こっち?」

俺の首もとに埋めていた顔を上げ不思議そうな表情をする秋也さん

「だ、だって、始めてあったときと、キャラがちが…」

優しいお兄さんだと、思ったのに!
二重人格もいいとこだ!!

「あぁ、残念、こっちがホントの俺だ。期待させて悪かったな」

「ひぁっ!?さ、最悪!!!」

騙されたちくしょぉぉぉ!もう絶対に誰も信じない!!

「だって、いい人ぶった方が警戒されないでしょ。良い声でるじゃん」

「はな、はなせぇ、っ!変態ぃ」

「人聞きの悪いことを、特訓してやってんだろ」

「頼んでないッ!!!」

やだ!もうやだ!気持ち悪いい!!

肌がザワザワする

「ふぅ、しょうがねぇなあ、今日はこのくらいにしとくか」

「へぁ?」

しぶしぶといった感じだったが、やっと秋也さんから解放された

た、助かった?

「ん?なに、切ない顔しちゃって、物足りない?」

「し!してないっ!」

バッと勢いよく離れた

「ふっ、まぁせいぜい頑張れよ、俺に食われないように。俺お前みたいなの好みだから」

「!?」

このときから俺は、この人にはあまり近づかないでおこうと、心に決めた

「よろしくな名前ちゃん」

パチンとウインクを残して、秋也さんは部屋から去っていった

「…ホントに……これでよかったのかな」



若干の身の危険は感じるが、ここにしかいられそうにないし


なんとしても現代に戻るんだ!!

石はあと約16個

が、頑張れ俺!!!













次回
【酔ってなくても酔ったふりして上司のヅラ取れ】

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