あなたのお家はどこですか?

□【銀魂的白雪姫】
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【銀魂的白雪姫】




昔々、あるお城にとっても美しいけれど、心の醜いお妃様がいました

お妃様は魔法の鏡を持っていて、いつも魔法の鏡にこうたずねます

「鏡よ鏡よ鏡さん、この世界で一番淫乱なのはだあれ?」

ちょっと姉上ッ!またですか!!出オチはやめてください!!

「あら、新ちゃんまたナレーションしてるの?」

やりたくてやってるわけじゃありませんよ

僕以外にやらせたらとんでもないことになるからって管理人が…

「前回は酷かったものねぇ」

ホントですよ全く

だから姉上、今回は台本通りお願いしますよ

「わかったわ。鏡よ鏡よ鏡さん、この世界で一番淫乱なのはだあれ?」

なにがわかったんですか!?
さっきとなんも変わってないでしょ!!

「あらだって、世界で一番美しいのは聞くまでもなく私ですもの。それに、型にハマった演技なんて出来ないわ、女優ですもの!!」

姉上いつから女優になったんですか…
型からはみ出しまくりですよ

「良いから次行けヨ。私の出番まだアルか」

…わ、わかりましたよ
流れに支障がなければもう突っ込みません

じゃあ次神楽ちゃんのセリフどうぞ

「この世界で一番淫乱なのは名前アル」

神楽ちゃん、白雪姫だよ!ちゃんと役名でいって!

「あー、間違ったよ白雪姫ネ」

「まぁ、白雪姫ですって!そうね、確かにあの子は淫乱だわ!」

納得しちゃったよ
どうすんのこれ終わっちゃうよ

「でも!私からしてみたらまだまだネ!!自分から押し倒していくくらいの貪欲さがないと淫乱とは言えないアルよ!」

「そうね神楽ちゃん!!襲い受け!名前さんに足りないのは誘いね!」

………………

「新八ーちゃんと進めろヨ!」

どうやって進めんだよこんなん!!
僕もう無理ですよ!!

「諦めたらそこで試合終了よ新ちゃん!」

どちくしょー!!!




‡‡‡




えー、何故か意気投合したお妃様と鏡は

「ということで、この薬を白雪姫に飲ませて来てちょうだい」

「ついでに森に放置するヨロシ」

「わかった。お妙ちゃんのお願いだ、なんとしても飲ませてみせる」

「お願いね九ちゃん」

白雪姫に怪しい薬を飲ませるようにと召し使いに頼んだのだった

毒ではないんですよね?
いったい何の薬なんですか??

「さっちゃんが特別に配合した媚薬よ」

び!なっ、なんてもん飲ませようとしてんですかっ!?

「これで森の小人達とあーんなことや、こーんなことが」

「キャッホイ!仕掛けたカメラでがっぽり金儲け出来るネ!!」

なに考えてんだあんたら!
怖いわ!!

あぁもう名前さん逃げて!!

「そうだわ!」

ど、どうしたんですか姉上

「薬だけじゃあ怪しまれてしまうから、一緒に私の焼いた玉子焼きも持っていってちょうだい」

え?
な、なんでそうなるんですか

「ほら、ピクニック気分で差し出せば怪しまないじゃない!」

あ、だから薬を水筒に入れてるんですね

「さすがお妙ちゃん、」

「頭いいアル!」

「ふふっ、さ、九ちゃんお願いね」

「あぁ、行ってくる」

お妃様に頼まれた召し使いは、弁当箱と水筒を手に白雪姫の元へと向かった

ってあれ?
これ原作通り白雪姫殺されそうなんじゃ…




‡‡‡




ところ変わって森の中
九兵衛さん扮した召し使いに連れられて白雪姫は森の中へ来ていた

「お妃様から頼まれたんだ、これを…」

『…なにこれ?弁当と水筒って…ピクニック?あれ?俺ここで殺されそうになるシナリオなんだけど…』

そうですよね
とりあえず受け取ってください名前さん

『う、うん』

召し使いから弁当と水筒を受け取り開ける白雪姫

『うわぁっ!?ダークマター!?前回のダークマターがまだこんなにっ!!』

名前さん、それ一応玉子焼きです
姉上に笑顔で殴られますよ

『た、玉子焼き…そうだった…殺人玉子焼きだった。ちょっと待って、じゃあこっちの中身も怪しいものなんじゃ…』

そ、それはえーと…

『??』

「媚薬だそうだ」

九兵衛さん!なにばらしてんですか!

『び、媚薬ッ!?』

「なんだ、不味かったか?なんでもいい、飲んでくれ」

『飲むか!媚薬とわかってて飲むわけないだろ!』

そうですね、変態じゃないですもんね

「いいから飲むんだ!」

『ちょっ!九ちゃん!タイムタイム!!』

九兵衛さんが力業に!!

「だったらお妙ちゃんが作ってくれたこの美味しそうな玉子焼きを食べろ!」

『これはもっと無理!!絶対無理!!!どこが美味しそうだって!?お願いします命だけわぁぁぁぁ!!そんなに言うなら九ちゃん食べてみてよ!』
あ、台本のセリフだ
テンション違うけど…

「………………いいのか」

『へ?』

九兵衛さん?

「その…玉子焼きをくれるのか?」

『ほ、欲しいの?』

まぢですか九兵衛さん

「それをくれるなら…薬を飲んだことにしておいてもいいだろう」

『………………どうぞ』

「!!すまない!ありがとう名前さん!!」

『い、いや、助かった』

えーっと、弁当片手に軽い足取りで去っていく召し使い

なんやかんやで一命をとりとめた白雪姫であった

『………………いいのか?これで』

なんとなく流れにはなってるからいいんじゃないですかね…

『そか。じゃあ。あー困った、こんな森の中で一人きりで、恐ろしい獣に出会ったらどうしましょう。お腹もすいたわ』

!ビックリした
演技うまいんですね名前さん

『ん?まぁあねぇ、昔ちょっと、』

そうなんですか、
あっ、えっと

薄暗い森の中を一人さ迷う白雪姫

『だめ、もう歩けないわ、どこかに休むところはないかしら。あら?』

歩き疲れ座り込もうとした白雪姫の先に小さな小屋がありました

白雪姫は喜んで小屋に入りました

『お邪魔します』

その小屋には人の姿はなく…

「あれ?もう来ちゃったの?」

何でいるんですか!長谷川さん!!

『おいこらマダオ!!今小人は働きに行ってるはずだろ!』

「いやー、俺仕事クビんなっちゃってさぁ、留守番してんの」

なんで芝居のなかでも無職なんですか!!

『仲良くしろよー』

「まぁまぁ、あ、お茶でもどう名前君?」

『ん、もらう』

ちょっと名前さん!何寛ごうとしてんですか!!

『いいじゃんもう、どうせグダグダなんだからさ』

「そうそ、人生なんてなぁなるようになるんだよ新八君」

『お前はなってないけどな、マダオ』

「酷いなぁ名前君は」

優雅に茶なんか飲みやがってこいつら…
進行する僕の身にもなってくださいよ!
白雪姫寝てなきゃいけないんですよ!
このタイミングで小人達帰ってきたらどうするんですか!

「おいー、今日も大収穫だなてめぇら」

帰ってきたよ!
空気読んでよ銀さん!!

「あん?んだよ名前君寝てないじゃん」

そうですよ、だから一旦はけて…

「何でぃ、寝てなかったら襲えねぇじゃないですかぃ」

「総悟テメッ!何いってんだ!」

「あ!名前君!お妙さんは元気か!」

「きょ、局長!!芝居してください芝居!」

「女装姿もなかなか様になっているな名前」

ちょ、ちょっと、一斉に喋らないで下さいよ!
誰が誰だか分からなくなってますよ!!

えーっと一応、上から
銀さん、沖田さん、土方さん、近藤さん、山崎さん、桂さん
で、あってますよね??

「桂さんじゃない!ヅラだ!間違った、小人だ!」

『ちっさくないじゃん』

名前さんそこ突っ込まないでください

『なんだよーちっさいの期待してたのにみんないつも通りじゃん!全然可愛くないし!!つまんねー』

「そりゃそうだろ名前君、ちっさかったら名前君になんのイタズラもできなっ」

コラー!!!何いってんすか銀さん!!

「そうだぞ、銀時。小さくてもなんら差し支えはない、テクニックがあれば十分イカせられる」

か、桂さんまで何言ってんですか!?

「言いますねぃ。言葉攻めッてのも出来ますぜぃ」

「テンメェらはなんの話をしてんだ!!!下ネタばっか喋ってんじゃねぇぞ!!」

そうですよ!!
さすが土方さん!!

まぁ、本人達、聞いてませんけどね

『この流れは非常にまずい…前回の二の舞な気がする…』

「名前さん、前回なにかあったんですか??」

『そっかジミー前回出てなかったか…』

「??」

「オッサンも知らないんだけど、てかこれが初じゃないの?オッサンやってたことも知らないんだけど?え??」

「俺ゴリラだったんだけど…てかあんま記憶ないんだけど…」

まぁ、アンタラは所詮脇役ですからね

『人数合わせだよ、ここではモブキャラ扱いだよ可哀想に、きっともう出番もないだろうよ可哀想に』

「あれ?名前君、全然顔が可哀想って顔してないんだけど??あれ?」

『はい!!モブは裏方!!ベッドメイキングして!!こんなとこで文字数無駄に出来ないんだから!!』

「「「えー!!」」」

…名前さんに渇を入れられてそそくさとベッドメイキングに行く三人

って、ここナレーションいります???

『さっさと寝て、次の日にしちゃおっ。おやすみ!』

あ!ちょっと名前さん!!

「ん?あれ、名前君寝てんじゃん」

「ホントですねぃ、いつの間に」

「寝顔もやはり愛らしいな」

あ、変態共が気付いた

「イタズラしたらおきっかな」

「脱がしちまいましょうか」

「なにを言う!!折角可愛い服を着ているんだぞ!」

「んじゃ、これ着たままヤルか?スカートだし」

「テメェラはちょっと黙れ!おい眼鏡!さっさと次の日に行け!!」

そ、そうですね!!

「あ!こら待て新八!まだなんにもしてなっ」

こうして一夜があけた

「く、くそー、まじで朝んなりやがった」

「何してくれんでぃ土方このやろー」

「あ、名前、起きたか」

『んー…ちっちゃくない…』

そ、そこはもう諦めてください名前さん…

『あ、そうだ、セリフセリフ………………ここは小人さんたちの……変態さん達のお家だったのね』

なんで言い直したんですか名前さん!!
確かに変態ですけど…


「可哀想な名前君、城から追い出されたんだな」

「行くところがないんですねぃ?大丈夫なんにも心配いりやせん」

「遠慮することはない、ずっとここにいるといい」

「「「俺達が面倒みてやるから」」」

『なんか凄く身の危険を感じるんだけど、なにそのイヤらしい笑顔』

「はぁ、下心が滲み出てやがるな。ま、そういうことだ、好きなだけここにいるといい」

『土方さん…』

「おいこら!テメェ、マヨネーズ!なぁに名前君といい雰囲気になってんだぁ!」

「そうでさぁ!ヘタレ土方の分際で!」

「紳士を気取って名前に近づくなど、この卑怯者!!」

いや別に卑怯でも何でもないですからね

『ありがとう…じゃあ俺、ここに置いてくれるお礼に家事するよ!』

「名前っ」

あああ、手なんか取り合って見つめ合っちゃって…見てるこっちが恥ずかしいんですけど

「だぁから甘い空気になるなって!羨ましい!」

「しねぇ土方〜」

「天誅!天誅!!」

こいつらうるさっ!!

『ただし、土方さんの分だけ』

「「「!?」」」

「そうか、助かる」

「え、えっ名前君?今なんて?」

あー、銀さん取り乱してますねー

「空耳、ですよねぃ?」

あ、珍しいっ、沖田さんが慌ててる!

「俺の下の世話はしてくれるのだろうな?」

桂さん、アンタなにいってんだー!!

『一番するかボケ』

「「「!?」」」

…桂さんが一番驚いてますけど、アンタのが一番ないですからね

「ったく。おい、そろそろ出掛ける時間だぞ!!」

あ、いつの間にか仕事の時間ですね!!
土方さんを筆頭に小人たちは小屋を後にし…

早く出てください銀さん

「嫌だ!俺は名前君と一緒に居るんだ!!」

ちょっと!ワガママ言わないでくださいよ!!

『そうだよ銀さん、行かなきゃ話し進められないじゃん』

「嫌ですー!名前君といるんですー!」

子供かっ!
銀さんっ!名前さんの腰に引っ付いてないで早く出てください!

『新八君の言うこと聞けって!総悟君もヅラも行っただろ?』

土方さんに引きずられてですけどね

「名前君は銀さんと居たくないのか?」

『わっ!ちょっと銀さん!』

ちょっ!!!!な、何してんですか銀さん!おおおお押し倒すなんてっ、僕みてるんですよっ!!!

「名前君」

『………………嫌いになるよ(ボソッ)』

「行ってきます!!」あ、物凄い勢いで飛び出してった


『ハァ…世話のやける…』

いつ終わるんでしょうねこの話…

「「「俺ら完全に忘れられてる」」」

あ、山崎さんに近藤さんに長谷川さん!!

い、居たんですね…

「新八君まで!ひどいっ!!義兄さん泣いちゃうから!」

誰が義兄さんですか!

「あーじゃあ俺たちも行くとするかぁ」

「そ、そうですね…あ、そうだ名前さん」

『ん?なにジミー?』

「えっと、俺たちが出掛けてる間外に出ないでくださいね、それから人が訪ねてきても小屋に入れちゃダメですよ」

『え?あー(台本の台詞か…)分かった、気を付けるよ。行ってらっしゃい』

こうして、やっと、小人たちは仕事へと出掛けて行きました

ホントにやっとですよ

『………………寝るか、暇だし』

えっ!寝ちゃうんですか!

『だってすることないし…』

家事は

『もうやったよ?土方さんの分だけ』

いつの間に…

って、ホントに土方さんのしかやらないんですね…

『当たり前です、じゃ、サクッと進めちゃってよ』

そうですね、分かりました



こうして小人たちとの生活が始まりました






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