project novel
□奥州の聖夜
2ページ/7ページ
「あ、雪だ。」
泰衡が先に歩く。
会話のない退屈な道中を雪が掻き消した。
「…。」
しかし望美の感嘆の声にも、泰衡はちらっと望美を振り返っただけで何も答えない。
「泰衡さん、どこに行くんですか?」
無駄かなと思いつつも、望美は聞いてみる。
「…。」
やはり無駄だったようだ。
泰衡は何も答えない。
「…、もういいです…。」
少しがっかりしながら望美は言った。
→
次へ
←
前へ
[
戻る
]
[
TOPへ
]
[
しおり
]
カスタマイズ
©フォレストページ