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□鍋じゃない!
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 鍋を囲んで大の男が談笑します。
 メンバーは九郎さん、弁慶さん、泰衡さんです。

 「鍋か、久しぶりだな。」

 九郎さんが言いました。

 「そうですね。」

 弁慶さんも言いました。

 「お前達が京に行く前は何度かやったな。」
 泰衡さんが言いました。
 やったらしいですよ、皆さん!(何)

 「そうでしたか?」

 弁慶さん、過去は振り返りません(笑)。

 「…。」

 泰衡さん、一気に暗くなります。
 自分は京に行けなかったので、寂しいんですね(死)。

 「そう言えば、神子殿がな。」

 気を取り直して、泰衡さんが言おうとすると、九郎さんと弁慶さんは、2人同時に叫びました。

 「絶対に望美が言ったことは実践するなよ!」

 「しないで下さいね、泰衡殿。」

 「…。」

 黙りこむ、泰衡さん。
 再び暗くなりました(笑)。
 そんな泰衡さんを無視して、九郎さんは鍋が煮立ったのを確認し、

 「さぁ、開けるぞ!!」

 と意気揚々と鍋の蓋に手をかけました。
 しかし、

 「俺の話を聞いてくれるか?」

 と突然、泰衡さんが言いました。

 「なんですか、急に。」

 不思議そうな顔をして、弁慶さんが聞いてきます。
 早く鍋が食べたいのに!と思っているかはわかりません(なら書くな!)。

 「いや、神子殿がな。」

 そこまで聞き、弁慶さんはキラーンと目を光らせました。

 「まさか、泰衡殿。望美さんの話を鵜呑みにして、もう実践した後だとか、そんなことはないですよねぇ?」

 しかし、無情にも泰衡さんは大真面目な顔をして、

 「あぁ。」

 と言いました。
 一同沈黙。
 この時、2人は同時に思いました。

 ふ、蓋が開けられねぇっっ!!
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