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□覗いてはいけません
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 「あっ、倫さん。これから夕飯なんだけれど、食べていかない?」

 新撰組屯所に顔を出していた倫ちゃんに、鈴花ちゃんが言いました。

 「え?いいんですか?」

 倫ちゃんが驚いて聞きます。

 「えぇ、もちろんよ。今日は大石さんが料理を作るから、美味しいと思うから。」

 「…。
 はい!!??今なんて?」

 にっこり笑って言う鈴花ちゃんに、倫ちゃんは素っ頓狂な声で聞き返します。

 そりゃあ、そうでしょう!
 あの大石さんの手料理なのですから!(死)

 「え?だから、大石さんが料理を作るから美味しいと思うから、って。」

 不思議そうに答える鈴花ちゃん。

 事の重大さをわかっていません!(死)

 「すみません、鈴花さん。日本語でお願いします。」

 倫ちゃんは大真面目な顔で言いました。

 かなり混乱している模様です(笑)。

 「日本語だけど…。」

 困った顔をする鈴花ちゃん。
 すると、その横で原田さんが頭に両腕を回しながら、

 「大石が作るとなったら、今日は刺身か〜。」

 と、呑気な声で言いました。
 すると、永倉さんも呑気に言います。

 「まぁ、金も浮くし、いいんじゃねぇの?」

 どうして!?
 どうして、普通なの!?

 倫ちゃんは更に頭が混乱します(笑)。

 その横で、うんうんと頷きながら藤堂さんも呑気に言いました。

 「そうだねぇ。
 あ、倫さん、絶対大石さんが料理をしてる姿を覗いたら駄目だよ?夢に出てくるかもしれないから。」

 「??」

 どうして、大石さんの料理に恐怖を覚えないんだろうと思いながら、藤堂さんの言葉に頭の上に?をたくさん浮かべる倫ちゃんでした。
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