頂きもの

□喧嘩するほど愛してる
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光希は2体の大きなデジモンに挟まれてため息をついた。彼女のそばにいるのはかの有名なロイヤルナイツのオメガモンとアルファモン。

「何度言えばわかる!今日は私が光希と2人で過ごすと約束をしていた!」

「関係ないな。私は私の好きなように光希と過ごすのだ」

今日はオメガモンが珍しく任務も何もなかったため光希と2人で過ごそうと以前から約束をしていたのだ。だが気ままに行動するアルファモンとしてはそんな事知ったことではない。自分は光希と過ごしたいから過ごすのだ。

「はぁ…」

光希は大きなため息をついた。この2人の言動から分かるようにオメガモンもアルファモンも光希のことが好きだ。もちろんそれは光希も知っているのだがこうも毎回喧嘩されるとたまったものではない。

「と、言うことがあったのよ」

「またあの2人は…」

光希はあのあとオメガモンとアルファモンに喧嘩するくらいなら来るな!と怒鳴ってデュークモンの元に来ていた。彼女が困っている時は基本的にここに来る。

「で、どうするつもりだ?」

「もちろんあの2人が同じ空間にいて喧嘩しなくなるまで彼らには会わないわ」

「それはまた難題だな」

デュークモンの言葉に光希はやっぱり?と苦笑いをした。その日から光希は本当にオメガモンにもアルファモンにも会わなかった。それをデュークモンから聞いたオメガモンとアルファモン。

「う、」

「そなたらが光希の元に謝りに行かぬ限り会えぬからな」

「……」

オメガモンもアルファモンも黙ってデュークモンの説教を聞いていた。どうやら光希に会えないのが相当堪えたらしい。デュークモンはこれでオメガモンとアルファモンの喧嘩がなくなってくれれば良いと思った。

「光希、私だオメガモンだ」

「すまない、話をさせてくれないか?」

2人はデュークモンの説教が終わってすぐにあずさの部屋の前に来た。あずさは扉を開けずに返事をした。

「また2人で言い合いするでしょ」

「そのことで謝りたいのだ」

「デュークモンから聞いた。私たちが会う度に喧嘩ばかりするから会いたくないと」

光希はその話をじっと聞いていた。オメガモンもアルファモンも声を揃えてすまない、と光希が見ていないにも関わらず頭を下げた。

「もう喧嘩しないって約束できる?」

「「あぁ、約束しよう」」

2人が同時に言うとかちゃりと扉が開いた。そこにはくすくすと笑っている光希。2人がきょとりとしていると光希がにこにこしながら言った。

「普段喧嘩ばっかりしているくせに声を揃えて返事するんだもん。おかしくなっちゃうよ」

「光希…」

「2人とも中に入ってお茶でも飲まない?ロードナイトモンから美味しい紅茶とデュークモンから美味しいパンをもらったから」

「それでは失礼する」

「ありがたくいただこう」

その日以降アルファモンもオメガモンも喧嘩をすることなく光希と3人で仲良く過ごすのだった。後日光希はデュークモンとロードナイトモンにしっかりお礼をしていた。


Fin


はうっ!毎回、しろもなか様のは良いです〜!なんでも、仲直り用にとデュークモンがパンをくれて、ロードナイトモンがリラックス用にと紅茶をくれたらしいです!流石だ!二人とも!
(*’ω’ノノ゙☆パチパチ

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