頂きもの

□喧嘩するのはやめましょう!
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オメガモンとデュークモンは珍しく睨み合っていた。その間には顔を真っ青にした光希がいた。それを見た通りすがりのロイヤルナイツはあぁ、またかと呟いてスルーする。

「た、たすけて…」

光希の叫びは聞いても聞かないフリだ。今の状態のデュークモンとオメガモンに挑むなど自殺行為に等しい。彼らの足元に転がっているクレニアムモンが良い手本だ。

「もうやだ…」

光希はそう呟いた。普段盟友同士仲のいいオメガモンとデュークモンだが彼女の事になると途端に睨み合ってしまう。

「ね、ねえ…3人で出かけようよ…」

「それは構わないが光希を連れて行くのをどちらかに決めないと」

「それなら私が良いのではないか?オメガモンでは光希を乱暴に扱ってしまわないかと少々不安だ」

「そのようなことはない。デュークモンこそ武器を手にしたままでは危険だぞ」

オメガモンもデュークモンも(ロイヤルナイツ全員だが)光希の何倍もの体格を持っているため双方が凄んでいると怖いのだ。光希の顔が青いのはそのためである。

「ふ、2人とも怖いんだってば…」

「む、光希?」

「顔が青いぞ?」

「2人が怖いの!喧嘩しないで!」

光希はとうとう泣き出してしまった。それに慌てるデュークモンとオメガモン。しばらく光希は泣いていたがやがて落ち着いたようでしゃくりあげながらも2人に言った。

「2人とも喧嘩するのは構わないけど…私を挟んでしないでよ…!」

「いや、喧嘩というかその…」

「私たちは光希と出来るだけ長く触れ合っていたいがために…」

「だったらこれで良いでしょ!」

そう言って光希はオメガモンとデュークモンの間に入って2人を自分の方へと引き寄せた。双方とも突然のことで対処できずに光希のなすがままだ。

「これなら2人ともずっと私と触れ合ってられる!」

「い、いや確かにそうなのだが…」

「ま、まぁ、光希がそう言うのならば…」

確かに2人とも触れ合えるのだが自分たちは光希を独り占めしたいのだ、とは言えなかった。

「次喧嘩したらロードナイトモンに泣きつくんだから」

「「それはやめてくれ」」

光希の言葉にオメガモンもデュークモンも声をそろえて勘弁を願った。光希を大事にしているロードナイトモンにこのようなことがばれたら自分たちもただではすまないだろう。

「ふふ。じゃあ2人とももう喧嘩なんかしないでよ?」

「あぁ、約束しよう」

「光希に嫌われるのも勘弁願いたいからな」

それを聞いた光希は安心したのかふふ、と穏やかに笑った。その笑顔を見たオメガモンとデュークモンは顔を見合わせて苦笑した。もうこれ以上本当に喧嘩をするのはやめようと2人同時に思った。



Fin



二人の取り合い〜∩( ´∀`)∩
クレニアムモン、合掌(≡人≡;)
アルファモンに引き続き、デュークモンとの取り合い!しろもなか様、本当にありがとうございました!!

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