書簡超特急

□初めて感じた温もり
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『初めて感じた温もり』




とある森の中で蒼い髪に先がオレンジ色の白い鉢巻きをし、黒い帽子をかぶった子どもが1人でいた


ヒカリアンの『ウエスト』である。


「・・・・・・お腹空いた〜〜・・・」






遡ること、6時間前・・・





ブラッチャーとの戦闘中に突如ブラッチャーメカが大爆発を起こし、巻き込まれたウエストが吹っ飛ばされたのだ



「っ・・・いたたっ・・・何処だろう、此処〜〜。とにかく連絡しなくちゃ、こちらウエスト!・・・あれ?JHR基地、聞こえる〜〜〜・・・・・・」



通信機器が壊れていた。さらにさっきのショックで飛べない



「・・・ど、どうしよう;;」



途方に暮れたウエストだったが気配を感じて、後ろを振り返った。すると、そこにはヒカリアン特有の服の上に紅い上着、紅い長髪に蒼い瞳・・・彼は



「!・・・『ヒカリアンX』?!」

「!・・・若きヒカリアン?何故、此処にいるのだ」

「えっ?・・・あ、やっ・・・爆発に巻き込まれて飛ばされて・・・無事だったのは良かったんだけど・・・・・・通信機が壊れて、みんなと連絡とれなくて・・・」

「・・・通信機が壊れていなくても、ここでは使えないぞ」

「えっ?どうして」

「上空にある霧が通信もレーダーも遮断しているのだ。霧が晴れるには大体1ヶ月は掛かる」

「1ヶ月〜〜〜?!?!」

「だが霧が立ちこめて随分経っている。次に霧が晴れるのは明日になるだろう」

「明日かぁ〜・・・でも、どうしよう;;(心配してるだろうなぁケンタくんやみんな)」



しょんぼりしているウエストだが、自身の腹の音で顔を真っ赤にしてしまった。そこでXは近くの木から果物を幾つか採るとウエストに渡した



「?・・・X?」

「この辺りの木には食べられる果物は多いが今のオマエには届かないだろう」

「(僕のために採ってくれたんだ)ありがとう♪・・・あぐっ・・・おいしい〜♪」



お礼を言ってすぐに食べ始めたウエストは、余程お腹が空いていたのかすぐに平らげてしまった
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