PERSONA3・短編

□君がつく嘘なら
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夜。
ベッドに潜り込んで来た春兎。
何も言わず、何を聞いても答えなかった。

俺も何も言わずに、ベッドに招き入れて、抱き締めてやった。


「……なにかあったのか?」


髪をすいてやりながら尋ねると、青い瞳を優しげに細めながら、春兎は微笑んだ。



「何でもないですよ、明彦先輩」

いつもと変わらぬ笑顔。
いつもと変わらぬ体温。


――…いつもと違う声音。


俺は、何も聞かず、何も言わずにただ春兎を抱き締めた。

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