PERSONA3・短編

□バカじゃないの?
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風花はロビーのカウンターへ走って行く。
ゆかりや天田達は、真田を囲んで様子を見守っている。

「お待たせしました!」

「ありがとう。
……瞼を切っただけだな。出血は酷いが大した事は無い。
まったく…これに懲りて少しは大人しくしていてくれ。」

美鶴は手際よく消毒液やガーゼやらで傷口を消毒していく。

「これでいいな。」

美鶴は最後に、真田に眼帯を掛けて立ち上がった。

「良かったですけど…
急に片目が見えなくなると、距離感が掴めなくなったりするんですよね?」

天田はソファーに座って、コーヒーを飲んで一息ついた。

「物にぶつかる可能性大ですね。」

アイギスは真田の眼帯を珍しげに見ながら言う。

「あの…その……あんまり罪悪感とか感じて無いんですけど…すいませんでした。」

「お前……本当に俺のことが嫌いなのか?」

周りからは笑い声が漏れた。
怪我も大した事は無く、険悪になるだろうと予想していた2人の仲もそれ程では無かった。皆安心したのだろう。

怪我の不安は少々残るものの、皆、いつも通りの定位置に戻っていく。

「………何かあった?」

「あ、リーダー!」

そこへタイミング良く(いいのか?)我等がリーダーが現われた。
へたり込む真田に視点が向けられていて、不安とも、心配とも取れる色が浮かんでいた。
……怪訝そうな視線も混じっているようだが…。

「大丈夫ですよ。大した事ありませんから。」

クスクスと笑う風花。その横では、ゆかりも苦笑していた。




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