PERSONA3・短編

□俺ので何が悪い?
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ある、少し蒸し暑い夜。

ある寮の一角の部屋で、2人の人影が身を寄せ合ってベットで寝ていた。






規則正しい寝息を立てながら、愛しい恋人は腕の中で眠っている。

その寝顔を眺めながら、明彦は春兎の髪をすいた。



想いが通じ合っているとは言え、性別は2人とも同じ。
周囲には秘密な関係だ。

そんな関係の2人が夜の部屋で2人きり………と言えば、することは限られて来るわけで…。

今はそのナニの後である。





秘密の関係と言っても、春兎は明彦の物で、明彦は春兎の物であって………。

しかし春兎は、ゆかりを凌ぐ程、男女から人気を誇っている。
それは純粋な好意だったり、憧れだったり。
……やましい下心だったりで…。

それは明彦にとって非常に面白くない話だ。誰だって恋人に周りからそんな目を向けられれば、いい気はしない。
いわゆる、独占欲……と言うものだ。



(何かいい手は無いか……)

と、柔らかい髪を撫でる。
そしてふと、真っ白い首筋が目に入った。


――――――…あぁ……この方法があるじゃないか…



クスリと笑えば、分かってか分かっていないのか……春兎は苦しげに「う……」と眉を潜めた。




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