PERSONA3・短編

□バカじゃないの?
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「酷いよなぁ〜。コロマル〜。あのノロケの数々を聞いてたか?」

「わんっ!」

もちろん。コロマルも、リーダーを溺愛する1人である。味方をするなら順平な訳で……。

「おい!聞いてるのか?順平!」

しかし、順平の気持ちもお構いなしに騒ぐ真田。
そして、コロマルに抱きつきながらも、順平はついに……本気でブチギレた。

「……――」

コロマルの脇にあった、コロマル用の骨。
リーダーが何処からか持ってきた、コロマルの武器兼おもちゃだ。
順平はそれが、それなりの殺傷力を持つ事も忘れてそれを掴む。

「どうした?順平?」

状況がよく理解できない真田は、順平に近寄っていく。
順平が凶器を持っているとも知らずに。

「――……俺だってアイツとノロケたいですよ!!」

「!!!」

順平が投げた骨は真田の左目に直撃。今がシャドウと戦闘中であったなら、間違いなくWeak!であったろう。
骨はカラカラと音を立てて転がっていった。
順平はしてやったとばかりに満足げである。

しかし……

「……っ…く…!」

「………ぇ…わ!?真田サン!?」

「先輩!?」

真田は目を押さえて、呻きながらへたり込んでしまった。
遊び半分。ここまで大事にするつもりの無かった順平は、オロオロとして真田の傍に屈み込んだ。

笑いながら見ていた面々も、この事態に焦り始め、立ち上がって真田を囲む。

「いくら明彦がウザいからと言って…………やり過ぎだぞ伊織。」

「…美鶴……それは俺のことをけなしているのか?」

「それくらい言い返せるなら大丈夫だな。山岸、救急箱を持ってきてくれるか?」

「ぁ…はい!」




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